「気軽にM&Aの相談ができて、安心してM&Aが選択できる新しい世界の創出」をパーパスに掲げ、完全成功報酬制のM&A仲介サービスを提供する株式会社fundbook。
M&Aにおいては、譲受企業・譲渡企業の双方に対して反社チェックを行う必要があり、fundbookでも日々多くの企業に対する反社チェック作業が発生しています。
反社チェック業務に半日以上の工数をかけてしまうこともあり、担当者の業務効率を必要としていた同社は、RoboRoboコンプライアンスチェックによって大きな業務効率化を実現しました。
「M&A業界は元来IT化の遅れがあり、あらゆる面で案件担当者の作業に依存していた」と語ってくれたのは、株式会社fundbookの平山聖晃 テクノロジー戦略部長。
平山部長は、同社全体で使う基盤システムの整備・構築や、M&Aマッチングプラットフォーム「fundbook cloud」の開発・運用の指揮にあたられています。
今回は、同社でこうしたミッションを担われる平山部長に、RoboRoboコンプライアンスチェック導入の経緯や、その使用感のほどを詳しくうかがいました。
事業戦略本部 テクノロジー戦略部長
平山 聖晃 (ひらやま・まさあき)
テクノロジー戦略部長として全社のテック領域すべてを統括。
目次
【RoboRoboコンプライアンスチェック導入前の課題】反社チェック業務の負担が大きかった
(平山)RoboRoboコンプライアンスチェック導入前は、2つの課題に直面していました。
- 反社チェック業務に要する時間
- 反社チェック業務の属人化
課題①反社チェック業務に要する時間
(平山)弊社で以前行っていた反社チェック業務というものは、案件担当者が社内イントラ上でチェック申請をし、その申請を受けて総務担当者がインターネット検索・新聞記事検索を行い、反社もしくは事件との関係性が高い記事の有無を確認していました。
そこで関連性が高いと判断した記事を、上長が最終確認するというフローを組んでいました。そのチェック結果をSFAツールに反映する作業を行っていました。
案件担当者の申請業務だけでも結構な手間で、総務担当者においては1件あたり20分以上の時間を要していました。これは業務効率上、大きな負担です。
課題②反社チェック業務の属人化
(平山)記事内容を精査する判断基準は設けていましたが、目視でチェックをする以上、総務担当者毎に判断のバラつきが出てしまい、本来必要ではない上長確認の作業も発生していました。
実際の運用では起こっていませんが、リスクのある記事を総務担当者が見落としたり、記事内容をきちんと理解せずチェックを完了させてしまう可能性も考えられました。
こうした属人性による判断のバラつきは、最終的にお客様にご迷惑をおかけする場合もあるので、総務担当者の教育を行うなどの対策を講じています。
(平山)業務に掛かる工数を削減することはもちろんですが、チェック業務の質は落とさず、各工程を可能な限り自動化したいと考えていました。
そのため、利用しているSFAツールやチャットツールとの連携ができることが要件として望ましかったです。
複数のツールを検討した中で、RoboRoboコンプライアンスチェックは工数削減・属人性の解消に期待ができ、APIを使うことで社内の各種ツールとの連携もできることから、導入を決めました。
【導入効果①】反社チェック業務の作業時間を4分の1以下に削減!
(平山)まず大きかったのが、総務担当者の業務工数の削減です。
RoboRoboコンプライアンスチェックは、検索結果に対して注目度「高」「中」「低」の判定を自動で付けて提示してくれます。
弊社ではこのうち注目度「高」のページとヒットした新聞記事を確認するように運用しています。注目度が「中」「低」しかヒットしなかったものは確認する必要がなくなったので、作業時間がかなり削減されました。
また、かつては1件1件申請書を作成していた案件担当者も、RoboRobo導入後はSFAツール上の申請ボタンを押すだけになったと喜んでいました。
これらの工数削減により、案件担当者の申請から承認までのフロー全体で見れば、トータルで作業時間を4分の1以下に圧縮できました。
【導入効果②】属人性の解消
(平山)RoboRoboコンプライアンスチェックの導入によって、ヒットした記事の判断基準も統一することができました。
先ほど述べたように、RoboRoboコンプライアンスチェックは検索結果の注目度を自動判定した上で提示してくれます。
その判定結果のうち注目度「高」や新聞記事だけ確認するという運用にしたことで、担当者毎の注視度・判断基準の標準化が進み、属人性の解消につながりました。
さらに良いことには、RoboRoboコンプライアンスチェックの場合は、検索結果を自動でデータベース化してくれます。
RoboRoboコンプライアンスチェック内を検索すれば、過去の結果がすぐ分かるという状況を作ることができました。
こうした業務効率化・属人性の解消は、案件推進のスピード感も改善できたと考えています。
【導入効果③】API連携機能による既存ツールとの円滑な連携
(平山)先ほど少し触れましたが、弊社ではSFAツールやチャットツールを導入しており、反社チェック業務にもこれらのツールが関連してきます。
APIを使ってRoboRoboコンプライアンスチェックとSFAツールを連携させることで、企業の反社チェック結果・申請状況が一元化・可視化され、案件担当者からの不要な申請を防止することができるようになりました。
さらにチャットツールとも連携し、確認が必要になった場合は、総務担当者に通知が飛び、すぐ確認できるようにしています。
API連携を導入した結果、SFAツールへの登録漏れなどといったミスがなくなり、SFAツール上でRoboRoboで反社チェックした結果がすぐ分かるため、使い勝手が良く大きな業務改善を実現できました。
こうした複数のツールを横断して連携・連動できることが、新たに導入する反社チェックツールに求めていた理想そのものでした。
(平山)漢字の旧字体や異体字が検索できないので、それを可能にしたいです。
名前に旧字体が含まれる個人名を調べるケースがあり、Webページや新聞記事によっては旧字体・新字体・異体字のどれもが使われます。
現時点のRoboRoboコンプライアンスチェックでは、一部の環境依存文字が登録できない、もしくは旧字体の新聞検索が出来ない仕様であるため、字体を横断して検索できるようになれば、かなり利便性が上がると考えています。
また、証跡を外部のクラウドストレージに保存できるとありがたいですね。
現在は、新聞記事がヒットした場合には、総務担当者が手動でPDF化して社内ストレージに保存している状態です。
RoboRoboコンプライアンスチェックの中にだけ保存するのではなく、外部のストレージなど他のツールにも保存できるようになると良いですね。
運用面についても、システムエラーが起きたときに、ご連絡をいただくか、問い合わせをしないと状況がわからない 印象があります。
エラーが起きていることを自動で知らせてくれる機能があるといいですね。
この点については今後改善されるということですので、期待しています。
反社チェック業務改善を検討中の企業へのメッセージ
(平山)RoboRoboコンプライアンスチェックの活用によって、反社チェックの工数を格段に減らすことが可能です。
利用料が安く、コスト面でも多くのメリットがありますので、反社チェック業務に課題を抱えている方にはぜひおすすめします。
平山さん、本日はありがとうございました!