幅広い決済代行サービスを提供する株式会社メタップスペイメント。Web決済、リアル店舗決済、不動産決済といった決済事業に加え、会費ペイ、イベントペイ、チケットペイなどのパッケージソリューション事業、さらには給与前払いサービス「CRIA」などのトラスト事業を展開しています。
今回お話を伺ったのは、同社で取締役 管理部部長を務める地井良太さんと、管理部総務グループで日々のコンプライアンスチェック業務を担当している川野名優さん。月間約400件のコンプライアンスチェックを行う同社で、RoboRoboがどのように活用され、業務効率化に貢献しているのかを伺いました。
目次
決済代行業務の拡大に伴い増え続ける取引先のコンプライアンスチェック
地井さん(以下地井):当社はメタップスペイメントという社名で、主要事業として決済代行ビジネスを展開しています。ただ、決済代行だけでは市場での競争が厳しくなってきたため、当社では一歩踏み込んだ価値提供を心がけています。例えば、会費ペイやチケットペイといった名称で提供しているパッケージサービスがその代表例です。
川野名さん(以下川野名):従来は、お客様が自分たちでシステムを構築して決済代行業者のプラットフォームと接続するという手間がありましたが、当社のサービスでは「手ぶらで決済を使える」ことを大きな訴求ポイントとしています。また、別の事業として給与前払いサービスも展開しており、こちらは雇用主の福利厚生や採用力強化に貢献しています。

業務内容について説明する地井さん
地井:コンプライアンスチェックの対象は、当社と取引が発生する個人、法人問わず全てです。主に決済代行のご利用事業主さんや、パッケージサービスをご利用いただく個人事業主さんの代表者などが対象となります。その数は月間で約400件、年間では5,000件以上になります。
川野名:これらのチェックは管理部総務グループが担当しています。営業部門だけだと牽制が利かないこともあるため、管理部門に機能を持たせているのです。業務を担当している私が中心となって、取引先の審査や反社チェックを行っています。
川野名:以前は新聞記事のデータベースから1件1件検索していました。新聞記事情報はそこで検索できましたが、ネット記事は個別に検索する必要があり、多くの時間を要していました。また、顧客情報の管理も別のエクセルシートで行っていたため、二重の作業が発生していました。

コンプラチェックを一手に担う川野名さん
地井:事業が好調で取引先が増えていく中、チェックの対象件数も増加の一途をたどっていました。効率化が大きな課題でしたが、売上を直接上げる業務ではないため、積極的にリソースをアサインすることが難しい状況でした。また、川野名個人の経験やノウハウに依存する属人化した業務になっていたことも課題でした。
RoboRobo導入の決め手は直感的なUIと高い操作性
地井:導入のきっかけは、もう従来の方法では対応しきれないという切実な問題意識からでした。2023年7月に導入を検討し始め、同年10月から利用を開始しました。
決め手となったのは、何といってもユーザーインターフェース(UI)の分かりやすさです。他社製品と比較して、非常に直感的に操作できる点が決め手となりました。これまで川野名個人に依存していた業務を、誰でもできる仕組みにしたいと考えていました。その点、RoboRoboは新聞記事やネット記事の該当有無が一目で分かるインターフェースで、平均的な業務スキルを持つ社員であれば誰でも使えると感じました。
川野名:具体的には、記事の重要度が色分けされているので、どの情報に注目すべきかが一目で分かります。また、ネット記事と新聞記事をまとめて検索できる点も大きなメリットでした。

導入の決め手はUIの良さだという
川野名:1件あたりの処理時間が大幅に短縮されました。以前は複数の画面を行き来しながら情報を探していましたが、現在はRoboRoboの画面を開いた時点で必要な情報が揃っています。1件あたり1分程度の時間短縮になるかと思いますが、月400件を扱う当社では月間で400分、約7時間の業務効率化につながっています。
地井:導入によって、同じリソースでより多くの案件に対応できるようになりました。2年前は月間200件程度だったチェック件数が、現在は400件を超えていますが、増員することなく対応できています。また、検索結果の判定に関しても、AIがリスクの高・中・低を判定してくれるため、より客観的な判断ができるようになりました。
短期間・低コストでGoogleスプレッドシートとの連携を実現
地井:Googleスプレッドシートに調べたい取引先を入力し、実行フラグを立てるだけで、RoboRoboが自動的にチェックをして、結果を指定のセルに反映してくれる仕組みを実装しました。
川野名:Googleスプレッドシートなので、もともとExcelで管理していたフォーマットのまま利用できます。運用方法を切り替える上での負担が軽減されました。また、今後フォーマットを変更しようとしても列を追加したりするだけなので、改修コストも掛からないので助かります。
スプレッドシート連携イメージ(※ カスタマイズは自由です)
地井:導入から数ヶ月経った頃、RoboRoboのAPI情報を知る機会があり、「もっと効率化できるのでは」と考えるようになりました。社内システムの再構築も検討しましたが、システム改修には高いハードルがありました。そこでRoboRoboの担当者からGoogleスプレッドシートでの連携が可能だと提案いただき、導入を決めました。
川野名:当社はRoboRoboのエンジニアチームにスプレッドシートの構築を代行してもらいました。構築期間はわずか半月程度で実装することができました。当社は運用するためのフォーマットを作るだけで、あとはお任せだったので負担はありませんでした。
地井:Googleスプレッドシート連携の最大のメリットは、作業しながら検索結果が返ってくる点です。以前は一つひとつのチェックが終わるのを待ってから次の作業に移る必要がありましたが、今は裏で検索が実行されている間に別の作業ができるので、圧倒的に効率が良くなりました。
川野名:それまでは社内の申請システムからデータを抽出し、RoboRoboのUIに転記するという二度手間がありましたが、Googleスプレッドシート連携によって、データを一度入力すれば自動的にチェックが実行される仕組みが構築できました。

Googleスプレッドシート連携の有用性を語る
地井:導入してよかった点として、まず属人化の解消が挙げられます。RoboRoboの導入とGoogleスプレッドシート連携により、川野名不在時でも他のメンバーが業務を引き継げる環境が整いました。また、手作業によるミスも減り、業務品質の向上にもつながっています。

Googleスプレッドシート連携の有用性を語る地井さん
川野名:機能面での期待としては、ネット記事検索以外の独自データベースとの連携があるとさらに便利だと感じています。例えば、官報情報や破産者情報、電話番号の使用確認などができれば、より包括的なリスクチェックが可能になるでしょう。
地井:今後の展望としては、全体的な業務効率化が大きなテーマです。社員一人ひとりの能力を底上げしながら、業務プロセス全体の見直しも進めていきたいと考えています。RoboRoboの導入で得られた知見を生かし、他の業務改善にも取り組んでいきます。

実務担当の川野名さんからは貴重なご意見をたくさん頂いた
地井:取引先のコンプライアンスチェックは非常に重要な業務ですが、属人化しやすい傾向があります。件数が少なくても、属人的になってしまっているのであれば、ツールを導入した方が良いでしょう。
また、新聞記事だけでは網羅性という点においても、心許ないものがあります。新聞記事データベースで日常的に検索している方は、今すぐ上席の方にRoboRoboを使わせてくれてと頼むことをオススメします。
川野名:RoboRoboは特にITリテラシーが高くない担当者でも使いやすく、結果が分かりやすいのが最大の特徴です。それは、コンプライアンスとしての品質向上にも寄与します。業務効率化だけでなく、企業としてのリスク管理の質を高めるためにも、ぜひ検討してみてください。
取材協力=きいてかく合同会社(いからしひろき)