三谷産業株式会社は、下記6つの事業領域でビジネスを展開する商社です。
- 化学品
- 樹脂
- エレクトロニクス
- 情報システム
- 空調設備工事
- 住宅設備機器
- エネルギー
幅広い商材を取り扱う一方で、契約をはじめとする法務関係の業務はすべて金沢本社が担っています。
コンプライアンスに関する意識が高まる昨今、多岐にわたる取引先のチェックをマンパワーで正確に行うのはかなりの工数がかかります。
このような背景から、三谷産業株式会社ではRoboRoboコンプライアンスチェックを導入いただきました。
今回は法務部歴30年以上となる飴様と、実務担当の湖景様にRoboRoboコンプライアンスチェック導入の経緯や導入後の効果などをうかがいます。
飴(あめ)様
入社後30年間、法務部に所属しコンプライアンス関係の業務に携わっている。
会社法関連業務の他、上場企業ならではのガバナンス体制の構築に従事。
湖景 (こけい)様
入社3年目。契約書管理業務を担当。
反社チェック作業ではチェック対象企業の抽出や、学生アルバイトをはじめとする実務者の管理も担っている。
目次
三谷産業がRoboRoboコンプライアンスチェック導入以前に抱えていた課題
(飴)
私たちのミッションは、「時代に合わせたガバナンス体制の構築」と考えております。
法務部では契約書や社内規程、会社法等の各種法令、コンプライアンス等に関する業務を担っておりますが、反社会的組織のあり方やコンプライアンスの基準は時代によって変化しています。
とくに、反社チェックは上場企業が当然果たすべき責務です。
一般企業では契約書や覚書の締結ルール(暴力団追放)は存在していましたが、客観的な証拠から取引判断を決める企業は少ないかと思います。
弊社では何事も他社が動く前に実施しようという経営陣の方針だったこともあり、早期から反社チェックは対応していました。
新規取引時のチェックはもちろんの事、1年毎の定期チェックまで、厳しく体制を整えています。
(湖景)
反社チェックの具体的な業務フローとしましては、まず販売先と購買先からそれぞれ与信稟議と新規顧客データが上がってきます。
その後対象企業をリスト化し、インターネット検索で反社チェックを実施する流れです。
これを新規取引の際と、年に1回定期チェックとしてそれぞれ実施しています。
また弊社のお客様情報システムには名刺交換した企業の情報が登録されるのですが、そこで何か情報の更新のあった企業についてもチェックを実施するようにしています。
毎月1,000件程度の検索結果に対して目視での確認
(湖景)
毎月1,000件ほどのチェックを実施しています。
対象企業をインターネット検索した後で、結果について1件1件目視にてチェックを行うのが従来のやり方でした。ネット記事情報は膨大な量の為、非常に工数がかかっていました。
一連の作業にかかる日数を平均すると、およそ20営業日ほどでしょうか。
自社社員だけではなく学生アルバイト(インターンシップ)の手も借りて、インターネット調査を実施していました。
担当者により作業スピードの差が生まれ、作業が月末までかかってしまうことも
(湖景)
そうですね。しかしこの場合、人によって作業スピードに差が出てしまい、場合によっては月初の作業が月末までかかってしまうこともありました。
三谷産業がRoboRoboコンプライアンスチェック導入を決めた理由
(飴)
反社チェックツールの導入にあたっては、工数削減、属人性の排除、品質向上が図れるサービスであるかどうかの3つを軸にしていました。
また、ちょうど社内でAIを使った業務効率化が盛んになっていた時期だったため、「AIを活用しているサービス」という点でも導入への稟議提案がしやすかったですね。
元々このようなサービスは探していたのですが、人件費と比較してコストが合わないという課題がありました。
ですがRoboRoboは大幅な工数削減が見込めるということでコストネックをクリアしたため、導入を検討したという経緯があります。
選定ポイント①:圧倒的な工数の削減
(飴)
人手を使って地道に1社ずつインターネット検索するというこれまでの方法には、かなりの時間と手間がかかっていました。
そのため、インターネット検索から、記事確認の一次スクリーニングを自動化することで、大幅に工数削減できると考えました。
(湖景)
実際、RoboRoboを導入してからは、今まで毎月平均20営業日ほど費やしていた業務がわずか3営業日以内に完了できるようになりました。
時間でいうと、20時間程度です。
まず私が月初2日ほどでチェックリストを抽出。そしてRoboRoboへインポートし、自動でチェックを実行します。
その後学生アルバイトが結果を検品、法務部で最終チェックを行う流れとなり、工数が大幅に削減されました。
(飴)
やはり毎月のチェックはできるだけ早く完了するべきですし、これだけスピードアップできたのは大きなメリットですね。
(湖景)
私自身は、予防法務や戦略法務等、本来のコア業務に集中できるようになりました。
学生アルバイトに依頼していたコストの削減も大幅に実現できたと思います。
RoboRoboコンプライアンスチェックは手間のかかる作業を自動化し、工数を大幅に削減できます。
エンジニアをはじめカスタマーサクセスのメンバーも充実しておりますので、ツールの導入からAPI連携開発伴奏まで幅広くご相談いただけます。
選定ポイント②:業務自動化による属人性の排除
(湖景)
そうですね。学生アルバイトを管理していると、一人ひとりの作業ペースに差がありました。
RoboRoboを導入してからはこうした属人性も排除でき、業務の標準化が図れたと感じています。
(飴)
また結果的に学生アルバイトの工数や人件費削減だけでなく、限られた人的リソースを契約書の確認など、他の業務に回せるようになったことで、部署全体の作業効率も上がりました。
(湖景)
そうですね。あと、学生アルバイトに業務を依頼していたときは、担当者ごとに工数に差があり、実際にどの程度の作業量になっているのかが見えにくい状況でした。
ですがRoboRoboを導入してからは、自分で調査のボタンを押して「実際これだけの時間がかかったんだな」と分かるようになったので、業務が見える化されて安心感が生まれましたね。
RoboRoboコンプライアンスチェックでは業務を自動化し属人性を排除するだけでなく、記録の可視化も可能です。「生産性が数値化できない」「業務の工数やスピード感が属人化していて不透明」という企業様の業務管理にも、お役立ていただけます。
選定ポイント③:自動重複チェックによる作業品質向上
(湖景)
先ほどの属人化の話とも重複するのですが、RoboRoboを導入したことで作業の正確性も大幅に上がりました。
また人的、時間的リソースに余裕が出たことで、ほかの業務の作業品質も向上しています。
(飴)
また今までの反社チェックは手動でしたので、毎月上がってくるリストで企業が重複している部分も少なからずあったと思います。
しかしRoboRoboはそういった重複チェックも自動で行う為、余計な業務をせずに済むようになったのもメリットかなと。
RoboRoboには重複チェック機能もあります。これにより、業務のさらなる効率化を促進。今まで生じていた無駄な作業も自動でカットし、生産性を大幅にアップできます。
AI技術を活用した検索結果表示もRoboRoboコンプライアンスチェックの魅力
これまでお話いただいたほかに、RoboRoboコンプライアンスチェックをお選びいただいた決め手はありましたか?
(飴)
具体的な業務工程でいうと、「エクセルのリストをそのまま取り込める」のと、「AIが検索結果に重要度を付けてくれる」機能ですね。
これらが大きな選定ポイントとなりました。
ただ自動で検索した結果を表示するのではなく、記事の信頼性や正誤をある程度判断してくれるので、人の目で行う最終チェックもやりやすいですね。
(飴)
そうですね……。たとえば今でいうと、チェック対象ではない会社の情報も含む記事一覧ページが重要度高でヒットしてしまうケースがあります。
たとえばA社の調査をしたいときに、同名のB社の社長が逮捕された記事が出てきてしまうような形ですね。
関連ワードを設定すれば対応可能ではあるのですが、できるだけチェック工数を減らすためにも会社名と社長名の連携が正確に取れる状況にできたらいいなと感じております。
それこそChat GPTのような形で、結果を判断する「頭脳」が機能としてあれば良いなと。
(湖景)
あとは同じ会社名で後株と前株の会社がある場合や、社名に表記ゆれがある場合の調査結果にゆらぎが出るケースもあります。
こちらについても、AIがカバーしてくれたらなと思っております。
RoboRoboでは、ユーザー様のご要望を優先順位付けし、開発に取り組んでおります。
とくに会社名と社長名の連携については弊社でも喫緊の課題として開発を急いでいるところですので、ご期待ください。
業務効率化が拓く新しい生産性・付加価値創出
(飴)
他社契約書チェックシステムとの連携ができれば良いなと考えております。
当社では契約書管理サービスを使用しているのですが、ここで管理する契約書から会社名や代表者名を自動で抽出してチェックできたらより便利ですね。
また当社で活用している電子サインサービスとの連携も、将来的にはできたらうれしいです。
このほかにも電子上で上がったデータは包括的に自動抽出してチェックできると、秘密保持契約や与信登録の前段階で判断ができるため、より近未来的というか。
(湖景)
あとはお客様情報としてデータが自動で抽出、基幹システム上で共有できれば、営業担当者にとってもスムーズかなと思います。
おっしゃる通り、基幹システムやExcelなど各種ツール以外のサービス連携は、多くご要望をいただいております。
今後は他サービスとの連携や基幹システムとの連携強化も視野に入れて開発を進めて参りますので、よろしくお願い致します。