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目次
反社チェックについての3つの基礎知識
初めに、以下3つの項目から反社チェックについての基礎知識を解説します。- 反社(反社会的勢力)の定義とは?
- 反社チェックを行うべき対象
- 反社チェックをしっかり行うべき理由
反社(反社会的勢力)の定義とは?
反社は「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人」と定義されています。(参考: 衆議院公式サイト) 具体的に分かりやすく言うと、ヤクザ、暴力団、半グレ、暴走族、総会屋、振り込め詐欺等の犯罪集団などが挙げられます。 また、反社との関係は「朱に交われば赤くなる」。反社と付き合いのある人間や企業までも反社扱いとされる点には注意が必要です。反社チェックを行うべき6つの対象
反社チェックとは、相手となる人物や法人が反社でないか確認する工程のこと。具体的な調査対象は、以下の通りです。- 取引先の法人
- 役員(個人事業主)
- 株主
- 外部顧問
- 主要取引先
- 従業員
取引先の法人
まず調べるべきは、取引先の法人です。具体的には、対象企業の登記簿謄本を取得しましょう。法務局や法務局の公式サイトから取得可能です。費用も数百円で済み、負担も軽くて済みます。 そして、可能であれば自ら足を使い「登記簿に記載の本店・支店」「代表者住所」等の現地確認を行うことをおすすめします。 現場に行かなければわからないことはたくさんあります。事務所や代表者の住所を実際に訪問することで、現場の雰囲気や周辺住民から得られる一次情報は大変貴重です。 例えば、事務所に出入りしている人たちの人相が悪かったり、社長と思われる強面の男性が派手な女性を連れて高級車に乗っていたりなど、反社らしき空気を察知できる可能性は高いでしょう。役員
役員は企業の経営陣ですから、当然反社チェックが必要です。 代表者だけでなく、取締役などの役員についてもしっかり調べておきましょう。外部顧問
また、忘れがちですが、顧問税理士や外部監査役などの外部顧問にも注意が必要です。 外部から内部の役員等を操り、利益供与に加担させている可能性も考えられるからです。株主
株主についても同様です。役員は企業の経営者ですが、株主は企業の所有者です。よって、株主の方がより企業に近い分、反社であった場合の危険性は高いと言えるでしょう。主要取引先
主要な取引先についても同様です。 理由は簡単で、もしある企業の主要(大口の)取引先が反社であれば、その企業は反社への利益供与を行なっていることになり、自身も反社と同じとみなされるからです。 少額かつ単発の取引先を全てチェックするのは無理がありますが、取引のうち少なくない部分を占める主要取引先については、しっかり反社チェックを行っておく必要があるでしょう。従業員
ここでの従業員とは、正確には「従業員」そして「自社に従業員として入社を試みる人物」を指します。 たとえ反社であっても、正規ルートで正面から採用試験を受けて内部への侵入を試みる場合があります。新卒採用であっても油断はできません。 2022年に持続化給付金を騙し取った同志社大学の学生が起訴されたように、大学生が犯罪に関わるケースもあるからです。(参考:NHKニュース) もし従業員が反社と判明した場合にすぐ解雇できるよう、入社時の宣誓書には必ず「暴力団排除に関わる条項」を記載しておきましょう。- 反社会的勢力との関係を有していない
- 将来においても関係を持たない
- 違反したときは、内定取消、解雇その他いかなる措置を受けても異議はない
反社チェックをしっかり行うべき理由
理由はシンプルで、反社と関わりを持つことにはデメリットしかないからです。 全都道府県が独自に暴力団排除条例を制定しており、世界的なコンプライアンス(法令遵守)意識も高まっている昨今、反社との関係は非常に大きなネガティブ要素と捉えられてしまいます。 例えば、企業が反社と取引を行いそれが明るみになってしまうと、金融機関により取引が停止されるでしょう。 あらゆる金融機関が反社に対し毅然とした方針を打ち出しており、反社の排除に死力を尽くしています。(参考: 三菱UFJ銀行) そんな中、もし貴社が反社との関わりを持ってしまったらどうなるでしょう。融資の一括返済を求められ、追加融資は認められず、そのまま雪崩のように倒産してしまっても不思議ではありません。反社会的勢力と関わった企業事例を紹介!【反社チェックの重要性&対策方法紹介】
反社チェックを行うべきタイミング
株式会社ロードマップが上場を目指す企業の経営者および役員108名を対象に行った、2022年5月26日の「反社(コンプライアンス)チェック」に関する実態調査のまとめは以下の通りです。
反社チェックを行うタイミング
「新規取引前」71.3%
「取引継続・契約更新時」56.4%
「従業員の採用前」54.3%
「役員就任前」31.9%
「資金調達前」30.9%
これらのタイミングでは、必ず反社チェックをかけるようにしましょう。
(参考: HRpro)
【調査方法】反社チェックの7つのやり方を徹底解説!
反社についてご理解いただいたところで、ここからが本題です。 本項では、反社の調査方法7つを徹底解説します。- ネット記事検索
- 新聞記事検索
- 登記情報の取得、現地調査
- 反社データベースの照会システムを持つ業界団体への問い合わせ
- 暴追センターや特暴連の会員になり、特殊暴力の情報を入手
- 専門調査会社への調査依頼
- Web、SNSを自動検索できるクラウドツールの導入
①ネット記事検索
まず頼るべきは、ネットで公開されている記事やニュースです。 相手の企業名や氏名と反社に関連するキーワードを組み合わせてand/or検索すると、過去の事件など反社らしき情報が出てくることも。 以下のようにand/or検索を行うと、いずれかのキーワードに合致した検索結果を一発で取得できます。非常に時短になりおすすめですので、反社チェックのファーストステップとしてぜひやってみてください。 なお、記事だけでなく、TwitterやFacebookなどSNSでの検索も忘れずに行いましょう。検索例:「反社太郎 逮捕 or 暴力団 or 反社 or 容疑 or 詐欺 or 被害 or 違法 or 訴訟 or ヤクザ or 摘発 or 行政処分 or 行政指導 or インサイダー or 株価操縦」等
②新聞記事検索
新聞社の過去記事に当たるのも大変有効な手段です。 昔は紙の新聞しかなく検索は困難でしたが、今は国立国会図書館が運営する「リサーチ・ナビ」(参考: 公式サイト)という便利なサービスが存在します。 全国紙・地方紙・通信社・業界紙・専門誌などの過去記事から検索することが可能です。 事件や情報が古い場合、一般のネットニュースにはならず、地方紙や業界紙に少し載ったくらいというケースも多いです。ネット記事検索と並行して、ぜひ利用すると良いでしょう。新聞記事の検索方法|Web上で閲覧可能な検索サービスや、ツールを利用する方法など紹介
③登記情報の取得、現地調査
先述の通り、対象企業の登記簿謄本を取得する方法です。 登記簿謄本には企業の「商号」「設立日」「本店住所」「支店住所」「役員氏名」「代表者住所」「住所移転履歴」などが記載されており、法務局や法務局の公式サイトから取得可能です。 そして、深く調査を進める必要がある相手であれば、「登記簿に記載の本店・支店」「代表者住所」等の確認のため、現地に行ってみると良いでしょう。 登記住所を実際に見て周辺住民に聞き込みを行うことで、得られる情報は多いはずです。④反社データベースの照会システムを持つ業界団体への問い合わせ
調査対象の反社リスクが高い場合は、早めに業界団体や同業他社への相談をおすすめします。 同じ業界内であれば、これまでに蓄積された反社データベースがまとめられている可能性は高いです。 反社との関わりが確定できれば、または完全に反社ではないと判明すれば調査は完了。 もし疑いが晴れなかった場合は、以下のようにさらに深堀りして調査を進めていきましょう。⑤暴追センターや特暴連の会員になり情報を入手
警察や暴力団追放運動推進センターなどに相談すると、それぞれが保有している反社の情報を照会できます。 調査の結果、怪しい相手がいた場合は暴追センター(全国暴力追放運動推進センター)に相談してみましょう。 暴追センターは全国に48ヶ所あり、年会費5万円を支払って会員になると、警察が保有する反社のデータベースにアクセスできます。 相談の際は、調査対象の氏名や生年月日がわかる資料や、該当するネット記事、暴力団排除について記載した契約書類などを持参すると良いでしょう。⑥専門調査会社への調査依頼
まだ反社疑惑が晴れない場合、専門の調査会社への依頼がおすすめです。 少し値は張りますが、特定の人物や企業を最も深く調査することが可能なため、どうしても調査が必要な状況でスポット的に活用すると良いでしょう。⑦Web、SNSを自動検索できるクラウドツールの導入
日頃からネット記事や新聞記事から手動で検索を行い、生産性の低い作業に時間が取られることに問題を感じているなら、反社チェックツールの導入がおすすめです。 反社チェックツールは、取引先等が反社会的勢力でないか調査する専門のツール。導入することで膨大なデータを自動で検索でき、これまで手動で行っていた業務の負担を大幅に削減できます。 RoboRoboコンプライアンスチェックなら、チェックやデータ管理も簡単。導入すれば、100件あたりのチェック時間を98%削減することが可能です。 ぜひお試しに、10件の反社チェックの無料トライアルをご検討ください!反社チェックが必要な5つの理由
現代社会において、なぜこれほどまでに反社チェックが求められているのでしょうか? 自身(自社)が被害を被るリスク以外の、5つの社会的理由を解説します。①政府指針に従うため
1992年の暴力団対策法(通称「暴対法」)の施行以来、政府は企業が反社との関係を決して持たないよう、さまざまな対策を推し進めてきました。 政府公開の「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」(参考: 法務省)では、反社による被害を防ぐための基本原則が定められました。 同指針では、企業が取引先と契約する際は契約書に反社排除条項を定める必要があるとするなど、反社を徹底的に排除する姿勢を推奨しています。
反社会的勢力が取引先や株主となって、不当要求を行う場合の被害を防止するため、契約書や取引約款に暴力団排除条項を導入するとともに、可能な範囲で自社株の取引状況を確認する。
取引先の審査や株主の属性判断等を行うことにより、反社会的勢力による被害を防止するため、反社会的勢力の情報を集約したデータベースを構築する。同データベースは、暴力追放運動推進センターや他企業等の情報を活用して逐次更新する。
②金融庁の監督指針に従うため
反社を徹底的に排除する政府指針の発表を受け、金融庁は反社による被害を防止するための項目を「主要行等向けの総合的な監督指針」(参考: 金融庁)によって定めました。 さらに、東京証券取引所の「上場審査等に関するガイドライン」には以下のような定めがあります。
新規上場申請者の企業グループが反社会的勢力による経営活動への関与を防止するための社内体制を整備し、当該関与の防止に努めていること及びその実態が公益又は投資者保護の観点から適当と認められること。
スルガコーポレーションやオプトロムをはじめ、実際に上場審査等に関するガイドラインに違反し、上場廃止となった企業も存在します。(参考:ダイヤモンドオンライン)
引用:東京証券取引所
割当予定先であるコンシェルジュについて、信用調査会社から、コンシェルジュの親会社に反社会的勢力等や違法行為との関わりに懸念がある人物との関係が指摘され、コンシェルジュが増資引受先として適格な相手方と言うことはできない旨の調査結果を得ていたにもかかわらず、その事実を記載することなく、当該欄に調査結果として「当該割当予定先の主要株主が反社会的勢力等や違法行為に関わりを示す情報に該当はありませんでした。」と記載し…(後略)。
引用: 金融庁
③暴力団排除条例を守るため
暴力団排除条例は、今後も将来においても決して暴力団と関わらないことを強く薦める条例です。 警視庁の「東京都暴力団排除条例について」のページを見てみましょう。(参考: 警視庁)この条例は、都及び都民等の責務を明らかにするとともに、暴力団排除に関する具体的施策を定めることにより、都民の安全で平穏な生活を確保し、事業活動の健全な発展に寄与するために策定されました。条例の基本理念は以下の通り。
(出典: 警視庁)
企業が契約を締結する際は、相手が反社ではないかどうか事前に確認する必要があります。 また、当然契約書にも暴力団排除条項を盛り込み、反社の徹底的排除に努めましょう。④新規上場審査基準をクリアするため
新規に証券取引所に上場する際は、反社との関わりがないことを証明する必要があります。 もし反社と取引を行ってしまうと、証券取引所への上場は難航を極めます。 そして、反社との関係を断ち切るのは簡単なことではありません。 上場はまだ早いと思われるかもしれませんが、将来に備えて普段から反社との関わりを徹底的に拒否しておく姿勢は重要です。⑤取引の安全性を確保するため
万が一反社と関わりを持ってしまうと、以下のようにさまざまな被害や不利益をこうむるリスクがあります。- 脅迫による不当な金銭やサービスの要求
- 役員や従業員の身体の危険
- 取引先からの契約打ち切り
- イメージの低下
しかし、王将側が支払った代償は小さくなかった。第三者委の報告書では、王将が元年以降、Xの企業グループとの間で続けた不適切取引の実態を明かす。
福岡市中央区のビル12億3700万円▽福岡県うきは市の建物4億円▽福岡県三輪町(現筑前町)の養鶏場施設の土地3億5千万円▽福岡市南区のマンション2億2千万円-。王将は企業グループ側から福岡県内の不動産を中心に億単位で次々に購入。さらに企業グループ側が3分の1に満たない額で買い戻し、不当な利益を上げていた。王将はこの間、経営を悪化させていく。
契約後に取引先を「怪しい」と感じた場合の対処法
これまで解説してきた反社チェックを行ってきても、何かの拍子にチェックをすり抜けたり、うっかり見逃してしまうこともあるかもしれません。 そのような場合は、どうすれば良いのでしょうか? 答えは、念入りに調査を行い相手が反社である確証を得た上で、契約書の「反社会的勢力排除条項」に該当するとして取引を打ち切ることです。 現代のコンプライアンス社会においては、まともな契約書であれば必ず「反社排除条項」が盛り込まれていますので、契約書にはおそらく問題はないでしょう。 問題は相手が反社である証拠を揃えられるかどうかです。 次項では、反社の確認に役立つおすすめの反社チェックツールをご紹介します。すぐに利用可!おすすめの反社チェックツール3つを比較
反社チェックをより効率的に行いたい場合は、以下のツールの導入がおすすめです。- RoboRoboコンプライアンスチェック
- アラームボックス パワーサーチ
- RISK EYES
無料ですぐに利用できる反社チェックツール3つの比較
サービス | (2022/10現在) | RoboRobo | パワーサーチ | RISK EYES |
運営会社 | オープンアソシエイツ | アラームボックス | ソーシャルワイヤー | |
料金 | 月額最低料金 | 3,000円/月~ | 15,000円 | |
インターネット記事 | 120~200円 | 300円 | ||
データベース | 500円 | |||
+新聞記事 | 見出し・ 本文閲覧料+100円 | +500円 | 見出し・ 本文閲覧料+300円 | |
100件照会料金例 | 20,000円~ | 50,000円~ | 30,000円 | |
調査対象 | 新聞記事 | 〇 | 〇 | 〇 |
WEB | 〇 | 〇 | 〇 | |
SNS | 〇 | 〇 | 〇 | |
独自DB・会社情報 | 独自DB・制裁リスト | |||
調査対象登録 | 一括登録 | EXCEL | △APIで利用可 | 〇 |
1件ずつ | 〇 | 〇 | 〇 | |
検索 | 会社名 | 〇 | 〇 | 〇 |
個人名 | 〇 | 〇 | 〇 | |
推奨ワード | 〇 | 〇 | 〇 | |
キーワード手入力 | 〇 | 〇 | 〇 | |
検索結果 | 即時検索 | 〇 | × | 〇 |
結果出力 | PDF,Excel,CSV | |||
結果判定 | 3段階アラーム | 3段階アラーム | ||
API連携 | 〇 | 〇 | 〇 | |
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今回は、反社チェックの必要性や、実際の反社チェックの7つの確認方法について解説しました。 全ての都道府県や警視庁などが暴力団排除条例を定めているように、反社との関わりを完全に謝絶することは非常に重要です。 反社と関わって良いことなどひとつもありませんし、積極的に関わりたいと思っている方は存在しないでしょう。 しかし、何もしなくてもあちらから近寄ってくるのが反社です。わずらわしいことですが、自分の身は自分で守る必要があります。 とはいえ、自力でのインターネット検索では担当者の業務を圧迫しますし、毎回専門業者に丸投げするのもあまり現実的ではありません。 そこでおすすめなのが、反社チェックツールです。 特に、Roboroboコンプライアンスチェックでは、100件あたり2万円〜という低コストで、高度な反社チェックが可能です。 反社チェックなら、ぜひ真っ先にRoboRoboコンプライアンスチェックをお試しください!\無料でお試しを申し込む/