「反社会的勢力のガイドラインとは?」
「反社チェックするタイミングはいつがいいのか?」
「反社社会的勢力の見分け方は?」
そんな悩みにお答えしていきます。
反社会的勢力のガイドラインは、企業を守るためだけでなく他社からの信頼を得るために必要不可欠なものです。
他にも、反社会勢力のガイドラインの種類や反社チェックするタイミングや見分け方について解説します。
ぜひこの記事を参考にし、反社チェックを行ってください。
目次
反社会的勢力のガイドラインの種類
反社会的勢力へのガイドラインは、企業を守るためだけでなく他社からの信頼を得るために必要不可欠なものです。
反社会的勢力とは、「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」(参照:法務省)では、暴力や威力または詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人のことを言います。
反社会的勢力の活動形態は年々巧妙化しつつあり、知らないうちに繋がっているケースが少なくありません。
そのため、反社会的勢力に対するガイドラインを政府(国)・都道府県・金融庁・証券取引所は示しています。
ここでは、それぞれの反社会的勢力に対するガイドラインを解説していきます。
- 政府(国)
- 各都道府県
- 金融庁
- 証券取引所
それぞれ詳しく解説します。
反社会的勢力のガイドライン①:政府(国)
政府(国)が示しているガイドラインは以下の3つの項目で示されています。
- 暴力団対策法
- 犯罪収益移転防止法
- 企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針
それぞれを確認することで、政府(国)の反社会的勢力に対する指針を理解することができますので、1つずつ見ていきましょう。
暴力団対策法
暴力団対策法とは、「暴対法」とも呼ばれており、暴力団の定義や禁止されている法律について定めている法律です。
具体的に以下のような行為が禁じられています。
- 口止め料やみかじめ料などを要求する行為
- 不当に金融商品や株式を要求する行為
- 宅地を不当に売買・交換することを要求する行為
- 暴力団を利用する行為
暴対法は反社会的勢力の1つである暴力団に対する法律です。
そのため、国が定める反社会的勢力のガイドラインとして機能しています。
犯罪収益移転防止法
犯罪収益移転防止法は、平成20年に全面施行された法律で、犯罪などの悪質な行為で得た資金を取り締まる目的で制定されました。
この法律は、主に金融機関や特定取引業者に対して義務付けられるため、企業のガイドラインとしても機能します。
犯罪収益移転防止法の具体例として以下のものが挙げられます。
- 200万円を超える現金取引(宝石・貴金属等)の場合には本人特定事項を確認する必要がある
- 取引時には確認記録を作成・保管する義務がある
- 取引するものが犯罪によって得られたものの疑いがある場合、すぐさま公安委員会に届け出る
本人確認や確認記録を行うことで、不当なお金の流れを抑えることができます。
「 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」(参照:e-GOV 法令検索)
企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針
この指針は2007年に施行され、別名「企業暴排指針」とも言います。
反社会的勢力による不当な手口の解説や企業が反社会的勢力との関係をどのようにして絶つのかなどが示されています。
注意するべき点は、指針であるため法的効力がないところです。
ですが、具体的な対策の方法について法律と同等に記載されています。
具体例をいくつかご紹介いたします。
- 不当要求の手口には大きく分けて「接近型」「攻撃型」の2種類があり、その手口の詳細を解説
- 契約した取引先などに反社の疑いがある場合は暴力団排除条項や契約自由の原則を活用して契約解除を図ることができる
- 警察署などの機関からの情報提供による対策
- 企業の内部統制システムを構築する上で、どのような点に留意するべきか
「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」(参照:法務省)
反社会的勢力のガイドライン②:各都道府県
各都道府県の反社会的勢力への対応ガイドラインは「暴力団排除条例」によって示されています。
暴力団排除条例とは、各都道府県ごとに定められている反社会的勢力に対しての条例です。
この条例で各都道府県でどのような施策を暴力団に対し取るべきかを記載しています。
例えば東京都では以下の3つを定めています。
- 暴力団排除活動の推進に関する基本的施策等
- 都民等の役割(努力義務)
- 禁止措置
都民には青少年に対する教育やお祭りなどのイベントに、暴力団関係者を関わらせないようにするなどの措置が努力義務として課せられています。
また、禁止措置として事業者の暴力団関係者に対する利益供与の禁止などがあります。
違反した場合は罰金を支払わなければなりません。
このような条例が各都道府県ごとに定められているため、企業はこの条例に則って運営していく必要があります。
反社会的勢力のガイドライン③:金融庁
金融庁では、「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に対するガイドライン」を示しています。
マネー・ローンダリングとは、犯罪や不当な方法によって得られた資金の出どころを混乱させるために、他人の口座を利用する方法です。
マネー・ロンダリングは、株や債権を購入することでも可能なため、企業はマネー・ローンダリングに注意しなければなりません。
金融庁のガイドラインでは、マネー・ローンダリングへの対策に向けたガイドラインや、テロ組織への資金供与の対策が記載されています。
具体的には、顧客管理を強化するためにITシステムの導入を推進することや、疑わしい取引が生じた場合には届出を行うべきなどが記載されています。
反社会的勢力のガイドライン④:証券取引所
上場審査の際に、証券取引所では反社会的勢力との関わりがないような体制を作ることが義務付けられています。
上場審査等に関するガイドライン(東京証券取引所)を一部ご紹介します。
- 新規上場申請者の企業グループの経営活動の効率性及び内部牽制機能を確保するに当たって必要な経営管理組織が、相応に整備され、適切に運用されている状況にあること
- 新規上場申請者の企業グループの内部監査体制が、相応に整備され、適切に運用されている状況にあること
反社チェックを実行するタイミング
企業活動においては、常に外部の取引先や関係者との連絡・調整などが必要になります。
その際には、反社会的勢力が存在していないかを確認することが重要です。
また、外部だけでなく、企業の内部にいる社員や関係に対しても、予断なく反社との関わりがないかを注意しておく必要があります。
社内外を通じて必要となる、具体的な反社チェックのタイミングを2つ解説します。
- 新規顧客と取引を始める前
- 会社が上場するタイミング
それぞれ詳しく解説します。
新規顧客と取引を始める前
企業が外部の企業や団体などと「新規」に取引を開始する際には反社チェックを行う必要があります。
新規の取引先の中に、反社会的勢力との関係が疑われる人物や組織が存在していないか取引前に確認しましょう。
注意点としては、新規取引先の関係者や近い間柄に至るまで、細かくチェックすることが大切です。
会社が上場するタイミング
企業が「新規上場」するタイミングで、反社チェックする必要があります。
上場する際に、東京証券取引所の上場の基準として、反社会的勢力との関係がないことを示す書類を提出しなければなりません。
求められる書類を正確に記載・提出する際に、裏付けとなる反社チェックが必要です。
反社会的勢力の見分け方
反社会的勢力のコンプライアンスチェックとして、具体的な見分け方を4つご紹介いたします。
- インターネット検索
- 専門機関への調査依頼
- 警察・暴追センターへ連絡
- ツールを活用する
こちらの4つの中から予算と時間を考慮して、自分に最適な反社チェック方法を見つけてください。
複数の方法を組み合わせることで、より精度の高いコンプライアンスチェックが可能です。
インターネット検索
反社会的勢力を調べる方法の1つに、インターネットによる検索があります。
調査対象の企業の商業登記を確認し、社名、住所、役員の変更などに不審な点がないかを確認します。
企業の住所へ直接赴いて現地調査を行い、不審な点がないか確認することも可能です。
専門機関への調査依頼
専門機関への調査依頼をすることで、反社会的勢力を調べることが可能です。
専門機関への調査依頼は情報の精度が高く、調査の時間が省けることがメリットになります。
デメリットとしては、費用が他の見分け方よりかかることが挙げられます。
警察・暴追センターへ連絡
暴力追放運動推進センター(暴追センター)は、「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」に基づいて指定された組織です。
暴追センターには、全国規模の組織として、「全国暴力追放運動推進センター」があります。
各都道府県にも暴追センターがあり、連絡がしやすいのが大きなメリットです。
暴追センターや警察へ問い合わせて情報提供を依頼するのも1つの方法になります。
ツールを活用する
反社会勢力を調べるときには、ツールを活用しましょう。
ツールを使うことで、反社チェックの効率化とコスト面のカットが図れます。
インターネットを活用する方法と比べ、一度に沢山の取引先を調べられます。
反社チェックツールの中でも特におすすめなのがRoboRoboコンプライアンスチェックです。
RoboRoboコンプライアンスチェックの長所は下記の4つです。
・調査したい取引先や個人をExcelで取りまとめ、ドラッグ&ドロップ(ファイル選択)するだけで取引先を一括登録
・無料お試し期間があるので、機能を試していただいてから契約
・月100件まで20,000円で利用
・コンプライアンスチェックにおける与信調査を含むノンコア業務をすべて業務委託可能
ツールを使えば手ごろな価格で作業時間の大幅カットが見込めます。
相手が反社会的勢力だった場合の対処法
反社チェックを行った結果、取引相手が反社だった場合の対処法を2つご紹介いたします。
- 警察や弁護士に相談する
- 詳細を伝えずに取引を中止する
どちらの方法も焦らず冷静に対応することが大切です。
警察や弁護士に相談する
新規契約する相手や、既存の取引先が反社会的勢力だった場合は、上司や関係者に報告するのが先です。
上司や関係者に報告したあとに、警察や弁護士に相談して対応策を聞きましょう。
相談する際に、反社チェック時に収集した情報を整理しておくとスムーズに相談できます。
詳細を伝えずに取引を中止する
取引を中止するときに最も大切なことは、中止することをそのまま相手に伝えないことです。
反社から反感を買い、トラブルに巻き込まれる可能性があります。
取引を中止する際は、社内検査の結果、自社の基準によって取引ができないと伝えましょう。
それでも取引の中止や契約解除に応じないときには警察に相談するのも1つの方法です。
反社チェック・審査にはRoboRoboコンプライアンスチェックがおすすめ
反社チェック・審査にはRoboRoboコンプライアンスチェックがおすすめです。
RoboRoboコンプライアンスチェックを活用すれば、反社チェックの面倒な作業が簡単になり、時間短縮や業務効率化に繋がります。
RoboRoboコンプライアンスチェックの特徴は下記の5つです。
・簡単一括登録
・AI注目度判定で反社リスクを3段階で自動選別
・証跡取得をまとめてダウンロード
・新聞記事、インターネット記事同時検索
・取引判断や証跡を一元管理
RoboRoboには上記のような時短や業務効率化に関する機能が他にも多数搭載されています。
まとめ
この記事では、反社会的勢力のガイドラインの種類や反社チェックを行うべきタイミングについて解説しました。
結論、新規顧客と取引を始める前や会社が上場する前には必ず反社チェックを行うことをおすすめします。
その理由は上場した後に反社会勢力との発見が発覚した場合、上場廃止の危険があるからです。 上場廃止になれば資金調達の方法が制限されたり、会社のブランドイメージが下がったりします。
反社チェックや審査をする際は、RoboRoboコンプライアンスチェックを利用すると簡単に反社チェックが可能です。
RoboRoboコンプライアンスチェックを利用することでコンプライアンスチェックの効率化やコストの最適化のようなメリットがあります。
下記から登録できるので是非ご登録ください。