「反社チェックで企業が対応すべき内容は?」
「反社チェックセミナーは受講したほうがいい?」
このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
反社チェックは、企業の存続にも影響する重要な工程で、取引先や従業員に反社会的勢力との関係者がいないかどうか調査を行います。なんとなく聞いたことはあるものの、具体的な内容や実際の実務がどのようなものなのか詳しく分からない方も多いでしょう。
この記事では、反社チェックの基本情報から、企業が対応すべき内容まで詳しく解説しています。
目次
反社会的勢力とは
まず、「反社会的勢力」とはどのような人や組織のことを指すのでしょうか。
「反社会的勢力」と聞くと暴力団を思い浮かべる人が多いかと思います。
しかし、その他にも暴力団関係企業や特殊知能暴力集団と呼ばれる集団も存在し、さまざまな犯罪組織の総称が「反社会的勢力」です。
また、暴力団構成員ではなく、暴力団準構成員と呼ばれる個人も存在するので、一言で「反社会的勢力」と言ってもその対象は多岐に渡ります。
そのため、「属性」だけでなく「行為」にも着目して判断しなければなりません。
法務省では、以下のような個人・組織のことを「反社会的勢力」と定義しています。
集団的又は常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれがある団体等
威力を示して金品等の経済的な利益を要求する団体参照:法務省
反社チェックとは
「反社」とは「反社会的勢力」の略称です。
「反社チェック」とは、取引先の企業や個人等が反社会的勢力に該当していないか、また反社会的勢力と関わりを持っていないかどうかを確認するためのものです。
対象は取引先だけでなく、自社の従業員および株主も含まれます。
「反社チェック」は、自社が反社と関わりを持たないための重要な作業ですが、反社に含まれる範囲は広く曖昧なので、見極めるのが困難なうえに都度の確認が必要となるため、自社で行うのは大変というのがデメリットです。
反社チェックセミナーで基礎を学んで疑問を解消
反社チェックツールやコンプライアンスチェックサービスを提供している企業などでは、反社チェックに関するセミナーを定期的に無料で開講しているケースも多いです。
セミナーを受講することで反社チェックで実際に企業が対応すべき内容や具体的な実務など、基本情報を学ぶことができます。
「反社チェックセミナー」はこんな方におすすめ!
- 反社チェックの基本情報から学びたい
- 反社チェックの具体的な手順や手法を知りたい
- コンプライアンス対策に関する最新動向を知りたい
- 低コスト運用が可能なコンプライアンスチェックを知りたい
反社チェックの必要性とは
反社チェックが必要とされる理由は、企業のコンプライアンスのためだけではありません。
もしも、先方が反社と知らずに取引を行ってしまった場合、大きなトラブルになりかねないからです。
そこで、企業が反社と関わってしまった際のリスクとともに、反社チェックの必要性を解説します。
企業存続におけるリスク回避
取引相手が反社であった場合、反社会的勢力への資金提供を行なったとみなされる危険があります。そうなると、銀行からの融資中止や上場廃止になりかねません。
また、暴排条例違反による罰則や行政指導を受けるケースも考えられます。
取引相手が反社であると知らなかった場合であれば、法律違反や条例違反には該当しないとされていますが、だからと言って反社チェックを軽視してはいけません。
たとえ意図的ではなかったとしても、反社組織と一度関係を持ってしまうことで、脅迫や恐喝を受けたり、不当な要求をされるなどの被害が考えられるからです。
反社であると知らずに取引をしてしまうことは、企業存続の危機に大きな影響を及ぼすリスクを抱えています。
企業のコンプライアンスと社会的責任
反社チェックの実施は、企業がコンプライアンスを遵守してクリーンな経営を行うために必要不可欠です。
また、企業として社会的責任を果たすためにも欠かすことができません。
政府や各自治体は社会全体で反社会的勢力を排除することを目標に、指針を示したり条例を制定したりしています。
企業に対しては、契約書に暴力団排除条項を設けるなど反社チェックの実施や、反社組織への利益供与禁止を求めています。
そのため、反社チェックをきちんと行い企業として社会全体の動きに従うことは、コンプライアンス遵守と社会的責任の両観点から見て、とても重要なのです。
企業価値の維持
上記で解説したコンプライアンス遵守と社会的責任の遂行は、どちらも企業価値に直結する事柄です。
反社チェックを実施しなければ、社会全体の動きを無視しているとみなされる恐れがあります。
また、「コンプライアンス違反企業」や「社会的責任を果たしていない企業」といった悪いレッテルを貼られるかもしれません。
企業の信用やイメージに傷がつくと、企業価値低下につながります。最悪のケースでは、取引先を失ったり業績不振に陥ったりしてしまうかもしれません。
反社会的勢力への資金源を遮断
反社チェックの実施は、自社を守る為のリスク回避だけではありません。世の中から反社会的勢力を撃退するために対抗する手段でもあるのです。
反社チェックの実施により反社でないかどうかを見極めてることで、反社組織が活動するための資金源を遮断することができます。
資金源がなくなると反社組織は活動困難になるので、社会全体から消滅するでしょう。
つまり、取引内容が合法に行われているかどうかはもとより、取引相手が反社組織でないかどうかを判断することがまずは重要なのです。
反社チェックを行うタイミングや場面
反社チェックを実施するタイミングは、「取引や契約を締結する前」です。早ければ早いほどよいでしょう。
たとえ金銭のやり取りが済んでいなくても、一度契約を結んでしまうとすでに「関係を持っている状態」になるので、手遅れです。
反社会的勢力の活動資金源を渡さなければいけなくなります。
反社チェックを行うタイミングは必ず、契約締結前の権利や義務が生じていない段階で行いましょう。
ただし、契約締結後に相手が反社会的勢力だと判明した場合であっても、手遅れだからとそのまま取引を進めてしまわずに、判明した時点からすぐに対処を行ってください。
反社チェックの実施方法5つ
実際に、自社で反社チェックを実施するとなると、どのような方法があるのでしょうか。
ここでは、多くの企業が反社チェック実施に取り入れている一般的な手法5つをご紹介していきます。
反社チェックの実施方法5つ!
- 企業情報を確認する
- インターネット検索をする
- 新聞のデータベース検索をする
- 反社会的勢力のデータベース検索をする
- 反社チェックシステムを利用する
順番に解説します。
企業情報を確認する
先方の企業情報は、法人登記から確認可能です。
国税庁の「法人番号公表サイト」で先方の名称や本店所在地などをもとに簡単に検索することができます。
登記情報に反社会的勢力であるかどうかが記載されているわけではありません。
商号や住所、役員名、事業内容などを見て、怪しい点がないかどうかを確認します。
法人番号が存在しなかったり、短期間で複数回の変更履歴がある場合は注意が必要です。
ただし、これらの情報から自社独自に、反社会的勢力であるかどうかを明確に判断するのは困難だと言えるでしょう。
インターネット検索をする
インターネットを利用して先方の企業情報を検索する方法が最も手軽で、比較的情報も得やすいです。
企業名や所在地、役員名などで検索すると、その企業に関連する情報を確認することができます。
企業情報とともにネガティブワードも入力することで検索結果を絞り込むことができます。例えば、「反社」「暴力団」「摘発」などです。
ただし、有名企業でなければ詳細な情報は見つけにくく、過去にさかのぼって古い情報なども入手するとなると、難しいかもしれません。
また、ネット記事の情報だけでは信憑性が薄い場合もあります。
インターネット検索で怪しい情報を発見したとしても、すぐに反社会的勢力であると決めつけず精査を行ってから判断しましょう。
新聞記事のデータベース検索をする
新聞記事のデータベース検索でも反社チェックが可能です。
各新聞社ごとに検索するほか、新聞記事を包括的に検索できるサービスも存在します。反社チェックに特化した新聞データベース検索を利用すれば、より効率的に調べることが可能です。
紙媒体だけでなく、電子新聞であれば文字検索を利用して簡単に調べられます。
新聞記事データベースもインターネット検索と同様に、企業名や役員名などを検索します。
インターネット検索に比べて、新聞記事データベースの方が古い情報まで得られるのがメリットです。
また、運営者が特定できないネット上の記事よりも信憑性は高いと言えるでしょう。
反社会的勢力のデータベース検索をする
業界によっては、団体独自で反社データベースの構築、照会システムを保有している場合があります。
反社データベースの有無は自社の業界団体にもよりますが、利用できるのであれば、すでに反社である判明している組織や個人はすぐに特定可能です。
反社データベースによる情報は信憑性の高いものと考えて良いでしょう。
ただし、インターネット検索や新聞記事データベース検索と比べて、情報量が限られています。業界独自の反社データベースだけで反社チェックを行うのは難しいかもしれません。
反社チェックシステムを利用する
上記で紹介した方法以外にも、反社チェックシステムを導入することで、効率的かつ確実性の高い反社チェックを実施できます。
反社チェックに長けている人材がいない企業や、反社チェックのノウハウがない企業におすすめの方法です。
他の方法と比べてコストが必要となりますが、反社チェックシステムを利用することで、時間や労力を掛けずにリスクを判断できます。
各システムごとに機能や精度の差はさまざまなので、導入する前に信頼できるシステムかどうかをきちんと確認することが必要です。
反社チェックを行う際の注意点3つ
反社チェックを行うにあたってどのようなことに注意しなければならないのでしょうか。
主な3つの注意点をご紹介します。
反社チェックを行う際の注意点3つ!
- 反社チェックは継続的に行う
- 反社チェックシステムやツールなどに頼りすぎない
- 金融系や上場企業は用心が必要
順番に解説します。
反社チェックは継続的に行う
反社チェックは取引を開始する前の1回だけ行えばいいというものではありません。
継続して実施する必要があります。
取引開始前は問題のなかった企業でも、いつの間にか反社会的勢力との関わりを新たに持っていたというケースも考えられるからです。
ただし、あまり頻繁に反社チェックを実施しようとすると担当者の業務負担が大きくなってしまいます。
契約更新時期や1年、数年に1回などタイミングを決めて実施すると良いでしょう。
反社チェックシステムなどツールに頼りすぎない
反社チェックシステムを導入することで、効率的で確実性の高い反社チェック実施が可能になります。
しかし、全てを反社チェックシステムに頼り切るのは注意が必要です。
チェック漏れの発生や、同姓同名など機械だけでは判断が難しいケースもあるからです。
基本的なチェックは反社チェックシステムで実施し、最終チェックや定期的な調査結果の精査は人間が行うように心がけましょう。
金融系や上場企業は用心が必要
金融系や上場企業は、他の業界と比べて反社会的勢力の関与リスクが高く、厳しい行政処分を与えられる危険性があるので、注意しましょう。
過去実際には、ある信用金庫が準暴力団幹部である顧客に対して融資を行い、業務改善命令が出されたというケースもありました。
上場企業であれば、上場廃止などの恐れも十分に考えられます。
先方が反社の可能性が高いまたは反社であると判明した場合
先方が反社会的勢力である可能性が高い、もしくは反社会的勢力であると判明した場合、どのような対処をすれば良いのでしょうか。
対処法や、相談できる関連機関をご紹介します。
専門調査機関へ依頼する
まずは、反社チェックの専門調査機関へ依頼するという方法が考えられます。
より確実性の高い情報を得ることができるほか、線引きの難しい「共生者」や「関係者」の調査を委託ですることも可能です。
実態を明らかにすることで、今後の対応についてより具体的な検討をすることができます。
行政機関へ照会する
国や各都道府県に設置されている行政機関へ相談、照会を依頼する方法もあります。
行政機関への依頼・照会は反社チェックというよりも、先方が反社会的勢力である疑いが強いと感じた際に連絡する機関です。
ここでいう行政機関とは、以下の機関が該当します。
- 警察や弁護士
- 暴力追放運動推進センター
- 警視庁管内特殊暴力防止対策連合
順番に解説します。
警察や弁護士
警察へ問い合わせることで、情報提供の依頼をすることが可能です。
先方が反社会的勢力であると判明した場合、反社条項や民法の規定に基づいて契約解除および損害賠償請求を行うことができます。
自社だけでそれらの対応を進めてしまうと、不当要求や報復などを受ける危険も想定されるので、警察や顧問弁護士に相談したうえで、連携をとりながら話を進める方が良いでしょう。
暴力追放運動推進センター
暴力追放運動推進センター(以下、暴追センター)は、法律に基づいて各都道府県に設置されている全国レベルの組織です。
警察と同様、暴追センターへ問い合わせて情報提供を依頼することができますが、情報開示のハードルが高いため、先方の情報を入手するのは少し困難です。
警視庁管内特殊暴力防止対策連合会
警視庁管内特殊暴力防止対策連合会(特防連)は、特殊暴力の排除を目的とする警視庁管内の公益社団法人による組織です。
警察や弁護士会などと密な連携をとっており、敏速で的確な対応が期待できます。また、必要と思われる情報の提供や、具体的な対応策などを助言・指導してくれます。
反社チェックツールは「RoboRoboコンプライアンスチェック」がおすすめ
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インターネット検索では、AIが関連記事を3段階で自動自動選別してくれます。
そのため、注目度の「高い」見逃せない記事から効率的に確認することが可能です。
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反社チェック実施は、法律やコンプライアンスに基づきクリーンな経営を行うため、社会全体から反社会的勢力を撲滅するために不可欠だとご理解いただけたでしょう。
自社を守るということは従業員を守るということだというのも忘れてはいけません。
また、社会全体から反社会的勢力を撲滅するためにも、反社チェックは徹底する必要があります。
自社の反社チェック内容を見直して、最小限にリスクを減らし安全な取引・契約を行いましょう。
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