無料で使える反社チェックツールを総まとめ！Google検索のコツも伝授します

反社チェックの必要性があるものの、予算がなくお困りの方はいませんか？

確かに、かつて反社チェックを行うためには専門業者に委託するほかなく、高額な費用が必要でした。

ところが現在では、インターネットでの検索に加えて、無料で利用できる反社チェックツールがたくさんあります。

そこで今回は、実際にコンプライアンス担当者として勤務経験のある筆者が、無料で反社チェックを行う方法について基礎から分かりやすく解説しています。

また、無料で利用できる反社チェックツールも紹介しています！

この記事を読めば、無料または低コストで反社チェックができるようになりますよ！

1.そもそも反社チェックとは？なぜ重要なの？

反社チェックの具体的な方法を紹介する前に、まずは反社チェックの重要性や、そもそも反社会的勢力とは何なのかについて、しっかり確認しておきましょう。

反社チェックは企業の存続に不可欠な責務

反社チェック(反社会的勢力チェック・コンプライアンスチェック)とは、企業が契約や取引を行う前に、相手方が反社会的勢力と関わりをもつ人物・団体かどうかをチェックすることをいいます。

2007年に政府は「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」を発表しました。その書き出しをまとめると、次のようになります。

• 近年、暴力団組織の不透明化および資金獲得活動の巧妙化が進んでいる
• 反社会的勢力を社会から排除することは治安対策上重要な課題である
• 企業は反社会的勢力に資金提供を行わない社会的責任を負っている
• 反社会的勢力との関係遮断は企業防衛の観点からも不可欠である

指針が示す通り、一度反社会的勢力との関わりをもってしまうと、不当な要求を受けたり、企業そのものを乗っ取られたりして、最終的には従業員や株主といった会社利害関係者に対して多大な被害を生じさせるおそれがあります。

さらに、2009年以降は各都道府県で暴力団排除条例（いわゆる、暴排条例）が順次施行され、反社会的勢力との関係遮断は企業の責務とされています。

現代において、企業による反社チェックは、社会のため・企業自身のためにも不可欠になっているのです。

反社会的勢力の定義は難しい

もっとも、単に「反社会的勢力」と言っても、その定義は極めて困難です。

かつて反社会的威力の代表格といえば暴力団でしたが、暴力団対策法（暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律）および暴排条例による取締りの強化により、現在は組織の地下化が進んでいるとされています。

また、暴力団ほど確固たる組織体制をもたない、いわゆる半グレが台頭していることもあって、反社会的勢力かどうかの判断はますます難しいものとなっています。

先ほど紹介した政府指針において、反社会的勢力とは「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人」と定義されています。

ただでさえ広範なこの定義ですが、加えて「反社会的勢力と密接な関係をもつ団体又は個人」と裾野が広がると、もはや反社会的勢力を積極的に定義づけすることはほとんど不可能と言っていいでしょう。

このように、反社チェックの重要性が増しているにもかかわらず、反社会的勢力かどうかを見極めることは極めて困難なものとなっているのです。

反社チェックは定期的に行う必要がある

一般的に、反社チェックは「取引前」に行うものとされています。

しかし、上述の通り反社会的勢力の定義づけが困難であることから、実際には取引開始後も定期的にチェックを行うべきです。

また、反社チェックは対外的に取引する際だけではなく、社内で大きな変更を行う際にも必要です。

例えば、新役員の就任、従業員の雇用、株主の追加・変更、出資を受けるなどです。

これらの反社チェックは、相手が法人である場合にはその代表者や役員などもチェックの対象となります。個人の場合も、できる限りその親族や親族の経営する法人もチェックしたほうがいいでしょう。

特に証券取引所に上場申請をする場合には、上場後は利害関係者が増え社会的責任が劇的に重くなるため、特に網羅的にチェックをする必要があります。

以上の通り、反社チェックはただ「取引前に一度相手を調べて終わり」というものではなく、企業の活動フェーズごとに繰り返し・幅広く行わなければなりません。

2.反社チェックの方法は？自力でもできる？

ここまでは、反社チェックの必要性や困難さについて紹介してきました。

それでは、実際に反社チェックを行う場合、どのようにすればいいのでしょうか？

以下からは、具体的な反社チェックの方法を3つ紹介します。これらのチェックを複合的に用いることにより、より効果的なチェックを行えるようにしましょう。

自社で行う

自社調査の場合には、情報収集能力や人的リソースに限界があるため、基本的にはインターネットを用いた調査がメインとなります。

具体的には、相手方が法人である場合にはGoogleなどで相手方企業の情報を検索したり、代表者や役員などの氏名を検索したりするなどの方法があります。

また、法務局に対して法人登記の交付請求をすることも重要です。法人登記の交付請求は法務局のオンライン請求サービスを利用することもできます。

相手方の所在地が分かったら、できるだけ現地調査も行うようにしましょう。

自社調査を行った場合には、調査の相手方・調査方法・調査結果をまとめたデータベースを作成するようにしましょう。

こうしたデータベースがあれば後任者への引継ぎが容易になるとともに、何らかの問題が発生した場合に反社チェックをした事実を証明できる資料になるためです。

専門業者に委託する

反社チェックを大量に行う場合や、より質的に高度な調査をしたい場合には、専門業者に調査を委託するようにしましょう。

もちろん調査費用が発生してしまいますが、その分、精度の高い調査結果が期待できます。

もっとも、専門業者といっても調査方法はさまざまなため、時と場合に応じて委託先を変更する必要があります。

専門業者が用いる主な調査方法としては、独自データベースへの照会、新聞やインターネットなど公開されたデータベースへの照合、現地調査などの種類があります。

例えば、相手方が法人である場合には各種データベースへの照会である程度の成果を期待することができますが、相手が個人である場合には、現時点では現地調査以外の調査方法はほとんど意味をなさなくなってしまいます。

そのため、専門業者に調査を委託する場合には、どのような調査方法によって調査を行うのかをしっかりと確認しておくようにしましょう。

チェックツールを利用する

反社チェックツールを利用すれば、低コストで大量のチェックを行うことが可能です。

チェックツールの場合、人的な調査とは異なり、AIを用いた自動調査が行われるため、一定の精度を保ちつつ大量の調査を実施することができます。

なるべく自社で調査を行いたいが、社内のリソースが限定されている場合や、反社チェックのノウハウを構築できていない場合に、特におすすめです。

また、専門業者に調査を依頼する場合と比べて大幅にコストを抑えられるため、取引相手が多い場合の一次チェックとして活用する方法もあります。

もっとも、チェックツールもツールごとに調査対象・方法が異なるため、自社の目的に沿ったツールを適切に選択する必要があります。

3.無料で反社チェックを行う方法

ここまでは、反社チェックの必要性や具体的な方法を紹介してきました。

しかし、反社チェックの必要性について理解はしているものの、なかなか予算を割けない・・・とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

そこで以下からは、無料で反社チェックを行う方法について解説していきます。

Googleなどサーチエンジンで検索する

もっとも手軽に行う方法として、GoogleやYahoo!などのサーチエンジンを利用する方法があります。

通常の検索時と同様に、調査対象の会社名・代表者名・役員名・株主名について検索し、検索結果が多い場合には10ページ目くらいまでを目視でチェックします。

また、こうしたキーワードを検索する場合には、単にそのキーワードのみを検索ボックスに入れて検索するのではなく、AND検索やOR検索を活用しましょう。

AND検索とは、ANDで繋がれた(または、スペースで繋がれた)キーワードがいずれも含まれた検索結果を探すもので、OR検索はORで繋がれたキーワードのいずれかが含まれた検索結果を探すものです。

以下にAND検索とOR検索を組み合わせたサンプルを用意しましたので、まずはこちらをお試しいただき、自社の目的に合わせて色々変化させてみてください。

裁判例や官報など公的データベースを利用する

Googleなどを用いた検索で何か情報がヒットした場合や、より詳細な内容を調査したい場合には、裁判例や官報などの公的データーベースを用いた調査も行いましょう。

無料で利用できる裁判例データベースとしては、裁判所が公開している裁判例検索があります。

判決日や事件番号が分かる場合に検索することができますが、報道ではこうした情報が記載されていないことが多いため、なかなか利用できる機会がないかもしれません。

また、全ての裁判例が裁判例検索に登録されているわけではありませんし、登録されていたとしても氏名や法人名、所在地などが伏せられていることが多いため、必ずしも情報がヒットするとは限りません。

官報は、国がほぼ毎日発行する新聞のようなもので、公務員高官の人事異動情報や法令の改情報などのほか、会社の更生情報などが掲載されています。

インターネット版官報では無料で過去の官報紙面を閲覧することができますが、無料版では過去30日分の閲覧しかできないほか、キーワードなどを用いた検索機能がありません。

警察や暴追センターへ照会する

以上の方法により、反社と疑わしい事情が発覚した場合には、警察や暴追センター（暴力追放運動推進センター）へ照会しましょう。

各都道府県警察は、暴排条例に基づいて相談窓口を設けており、情報提供を呼びかけています(東京都の場合、こちらの警視庁Webサイトをご覧ください)。

また、各都道府県の暴追センターでも個別の相談に応じています(東京都の場合、暴力団追放運動推進都民センター)。

こうした窓口へ相談する際には、相手方の氏名や所在地、相手方が反社会的勢力であると思料するに至った資料などを持参すると、相談がスムーズに進みます。

ただしこれらの窓口は、原則として暴力団への対応を行っているものであり、いわゆる半グレや、個人で活動している反社会的勢力に対する情報をどの程度有しているのかは未知数です。

4.自社で反社チェックを行うのが難しい理由

ここまでは、反社チェックを自力・無料で行う具体的な方法について解説してきました。

しかし正直なところ、自力での反社チェックは難しく、おすすめできません。

なぜ自社で反社チェックを行うのが難しいのか、その理由をみていきましょう。

正確性に欠けるから

第一に、自力での調査では精度を欠き、正確性に疑問があるから、という点が挙げられます。

インターネット上に存在する情報が必ずしも真実とは限りませんし、最新の情報にアップデートされていないこともあります。

反社チェックの結果次第では取引停止など重大な結果をもたらすため、反社チェックを実施する際には情報の正確性をしっかりと担保する必要があります。

工数がかかりすぎるから

次に、自社で反社チェックを行うのは、あまりにも煩雑であり工数がかかりすぎる、という点も挙げられます。

確かに、インターネットを用いて自力で調査する場合でも、信頼できる複数の情報ソースを照らし合わせることにより、一定程度正確性のある情報を入手することは可能です。

しかし、取引ごとに毎回Google検索を繰り返し、既存の取引相手を定期的にチェックし直して…という作業をすべて人が行うのは、貴重な人的リソースを割くにはあまりに煩雑な作業です。

5.無料で利用できる反社チェックツール3選

近年は精度の高い反社チェックツールが多数登場してきており、実際に活用している企業の数も増加しています。

そこで今回は、無料で利用できる反社チェックツールを3つ紹介します。

反社チェッカー

引用：反社チェッカー公式Webサイト

反社チェッカーは、シンガポールに拠点を置くPRBASE PTE. LTD.社が提供する反社チェックツールです。

複数社の新聞記事・テレビ番組情報・Webニュース記事に基づき、自社で独自のデータベースを構築しています。

無料で利用できるフリープランと、検索上限無制限のスタンダードプランが用意されており、いずれも初期費用無料で利用することができます。
←スマホの方は左右にスクロールできます→

RISK EYES

引用：RISK EYES公式Webサイト

RISK EYESは、ソーシャルワイヤー株式会社の運営する反社チェックツールです。初期費用は無料で、検索一件につき300円の従量課金制となっています。

各国政府・国際機関の制裁リストをチェックできるチェックツールは珍しいため、海外企業や外国人との取引を行う際にはぜひ利用したいサービスです。

また、ブログや掲示板を検索できるサービスもあるため、ネガティブな風評や噂もチェックすることが可能です。

無料で利用できるフリープランはありませんが、無料デモが用意されており、申込み後に担当者による指導のもとで実際の利用画面を体験することができます。
←スマホの方は左右にスクロールできます→

アラームボックス パワーサーチ

引用：パワーサーチ公式Webサイト

パワーサーチは、アラームボックスが提供する与信調査ツールです。

基本的には取引先企業の与信情報等を調査する際に広く利用されているツールですが、従量課金制の反社チェック機能もあります。

反社チェックを行う場合、①専門業者のデータベース照会が1社当たり500円、②専門業者のデータベースに加えて新聞記事を照会する場合には1社当たり1,000円のコストがかかります。

料金体系は次の通りです。

基本料無料のプランはありませんが、30日間の無料トライアルが用意されています。

6.無料チェックツールは本当に使えるの？正確性や精度は大丈夫？

ここまでは、反社チェックの概要や、無料で利用できる反社チェックツールについて紹介してきました。

ツールの便利さについては理解していただけたと思いますが、「本当に無料のツールでも大丈夫なの？きちんと使えるの？」とお悩みの方も多いと思います。

それでは以下からは、本当に無料ツールは使えるのかどうか、紹介していきます。

月に3件などの利用上限がある

今回紹介した無料で利用可能な反社チェックツールは、いずれも無料利用期間が限定されていたり、1日あたりの検索回数に上限があったりするものでした。

しかし先ほど紹介したように、反社チェックは契約時のみならずその後も継続して行う必要があるため、いずれは課金制のプランに変更する必要があります。

また、検索可能回数が1日3件などに限定されてしまうと、既存の取引先などを全てチェックするためには相当な期間が必要となってしまいます。

そのため、ごく少数の取引先としか契約関係にないような場合を除いて、無料ツールだけを用いて反社チェックを行うことは困難といえます。

登録料が無料でも調査が課金制のこともある

無料で利用できる！と宣伝している反社チェックツールの中には、実際のところ、登録料や基本料は無料であるものの、実際の調査は従量課金制になっていることが少なくありません。

契約関係が少ない場合には単発でツールを利用することも検討すべきですが、従量課金制よりも月額プランを契約するほうがコストパフォーマンスに優れる可能性があります。

そのため、反社チェックツールの導入を検討するにあたっては、自社がどれくらいの数のチェックをする必要があるのかを明らかにしたうえで、実際に利用した場合にどのサービスが自社に向いているのかを比較する必要があります。

検索範囲が自社データベースのみなど狭い

無料・格安で利用できる反社チェックツールの中には、調査対象を「自社データベース」などのみ表示しており、実際にどのようなデータベースを構築しているのかが明らかでないものもあります。

有意な反社チェックを行うためには、反社チェックの目的に合わせてツールの情報源を選択する必要があるため、情報源の信用性を確認できるツールを利用するようにしましょう。

7.無料トライアルも利用してみよう｜RoboRoboコンプライアンスチェック

以下からは、30日間の無料トライアルを利用できるRoboRoboコンプライアンスチェックをご紹介します。

RoboRoboコンプライアンスチェックは、面倒な反社チェック業務を一括操作で簡単に行うことができ、既に3,000社以上の導入実績があります。

基本料金無料の従量課金制プランから、月に1,000件まで検索できるプランまで幅広くご案内しているため、あらゆる規模のビジネスにおいてご利用いただけます。

複数の取引先を一括で登録・検索できる

RoboRoboコンプライアンスチェックは、Excelからドラッグ＆ドロップで取引先を登録することができ、チェックする際もまとめてワンクリックで自動検索することが可能です。

また逆に、RoboRoboコンプライアンスチェックの結果をExcelテンプレートファイルでダウンロードすることができるため、チェック後の管理も簡単です。

もちろん、特定の1社だけを検索することもできるため、特にじっくりと調査したい1社だけを重点的にチェックする、といった使い方もできます。

”AI自動判定”で効率的にスクリーニングできる

RoboRoboコンプライアンスチェックには、注目度機能が設けられています。

これは、AIがチェック結果を3段階で自動判定し、目を通すべき記事かどうかを知らせるもので、目視チェックの手間を大幅に削減することができます。

検索結果は注目度別に並べ替えることもできるため、チェックすべき記事がまさに一目瞭然となって表示されます。

完全無料で30日間も試せる！

RoboRoboコンプライアンスチェックでは、30日間の無料トライアルをご提供しています。

無料トライアルでは実際の取引先を10件まで登録することができ、不明点があれば専門スタッフがサポートするため、初めて反社チェックツールを利用される方でも安心して利用できます。

30日間の無料トライアル期間が終了しても、自動的に有料契約へ切り替わったりすることはありません。

トライアルへの申込みは、こちらのフォームから簡単にすることができます。

フォームを送信すると、登録したメールアドレス宛にパスワード登録画面が送られてきます。

そこからパスワードを登録すると、無料トライアルの登録は完了です。申し込みフォームへの登録から利用開始までは、およそ3分で終了します。

8.まとめ

今回は、反社チェックの概要や、無料で利用できる反社チェックについて紹介しました。

この記事の内容をまとめると、反社チェックの重要性が高まっているものの、自社の調査では限界があり、無料で利用できるチェックツールには制限がある、ということになります。

反社チェックを無視できない状況のなか、企業には反社チェック業務をより円滑化することが求められています。

本記事でご紹介したRoboRoboコンプライアンスチェックでは、一括操作によりスピーディーに、AI自動判定により効率良くチェックすることができ、面倒な作業を大幅に短縮することが可能です。

登録も簡単な30日間の無料トライアルでは実際の取引企業をチェックすることができますので、この機会にぜひ一度申し込んでみてください。