「反社と関わりのある企業リストはある?」
「企業が行うべき反社チェックとは?具体的な調査方法も知りたい」
こんな疑問を持っている方も多いでしょう。
暴力団が直接運営する企業は少なくなりましたが、フロント企業を通じて反社会的勢力と接触してしまう可能性は十分に考えられます。
この記事では、反社会的勢力と関わりのあった企業や具体的な事例、暴力団との関わりが深い業種まで詳しく解説しています。
反社チェックの手法や対応方法がわかり、反社会的勢力との取引を未然に防止できますので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、RoboRoboコンプライアンスチェックではネット記事・新聞記事を同時検索でき、取引先100社のチェック時間を98%削減できます。反社チェックの方法に悩む担当者の方は、ぜひ導入を検討してください。
目次
反社会的勢力と関わりのあった企業一覧
結論から申し上げると、反社企業や反社会的勢力と関わりのあるフロント企業のリストは存在しません。
しかし、過去に反社会的勢力と関わりのあった企業を知り、参考にすることは可能です。
以下は、過去に反社会的勢力と関係を持ったことで問題となり、ニュースとして取り上げられた企業の一覧です。
企業 | 内容 |
スルガコーポレーション | 2008年、スルガコーポレーションが用地取得の際に反社会的勢力を用いて立ち退きを要求していたことが判明※1 |
みずほ銀行 | 2013年、みずほ銀行が反社会的勢力に対して融資を行い、資金提供していたとして監督指針が改正された※2 |
株式会社 九設 | 2021年、九設の社長が暴力団関係者と飲食を共にしていたことが明らかになった※3 |
※1 参考:東洋経済オンライン
※2 参考:日経経済新聞
※3 参考:朝日新聞
有名企業でも安心はできません。むしろ、規模の大きい企業は有力な資金源として狙われやすい傾向にあるため、より厳格な反社チェックが求められます。
反社会的勢力と関わりのある企業事例
次のような業種は反社会的勢力との関わりが深いため、取引先として関係を持つ場合は注意しましょう。
- 飲食業
- 建設業
- 金融業
①飲食業
真っ先に挙げられるのは飲食業です。飲食業では、用心棒としてみかじめ料を要求する、資金調達のために闇金を通して反社会的勢力と関わってしまうなどの事例が挙げられます。
タイムリーな話題としては、王将の元社長が射殺された事件で、暴力団である工藤会系の幹部・田中幸雄容疑者(56)が逮捕されました。この事件を機に、過去にも反社会的勢力との関わりがなかったか調査が進められています。
②建設業
建設業は反社会的勢力が入り込みやすい業種です。建設業は土地や建物などの高額な財産を扱うため、暴力団の資金源として狙われやすい傾向にあります。
有名な事例としては、設備工事会社・九設の社長が暴力団の組長らと飲食を共にしたことで問題になりました。同社は公共事業から除外され、さらに取引先からの取引停止・銀行からの融資停止が相次いで倒産してしまいました。
③金融業
金融業において、反社会的勢力の排除は大きな課題となっています。
違法な金利で貸付を行う「闇金」も、裏では反社会的勢力と繋がっている可能性が極めて高いため、闇金での借入は反社会的勢力に資金提供しているのとほぼ同じです。
2013年に発生した「みずほ銀行暴力団融資事件」では、みずほ銀行が暴力団に融資という形で資金提供を行っていたことで問題になりました。
反社会的勢力とは
反社チェックを行う前に、まずは反社会的勢力の定義やフロント企業・舎弟企業の存在について知っておきましょう。
①反社会的勢力の定義
政府の指針によると、反社会的勢力とは「集団的又は常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれがある団体等」を指します。
一般的には暴力団のイメージが強いですが、金銭的な利益を得るために暴力的な手段(暴力や脅しなど)を使う団体は全て反社会的勢力にあたります。
また、暴力団の家族や親戚、友人なども同じく反社会的勢力とみなされるため要注意です。直接的な関わりがなかったとしても、暴力団と繋がりがある人・組織とは関わってはいけません。
②フロント企業・舎弟企業について
反社会的勢力には「フロント企業」「舎弟企業」と呼ばれるものがあります。簡単に言うと、表向きには真っ当な企業として活動しつつ、裏では暴力団に資金提供している企業のことを指します。
誰でも知っているような有名企業でも、裏では反社会的勢力と繋がっているという事例も少なくありません。むしろ、大企業は中小企業より大きなお金が動くため、より資金源として狙われやすいと言えるでしょう。
直近では、「餃子の王将」の元社長である大東隆行氏(当時72歳)を射殺したとして暴力団の組長が逮捕される事件が発生し、過去に不正な取引がなかったか調査が行われています。
③反社会的勢力に関する指針や条例
近年では政府や各都道府県により、反社会的勢力を排除する指針や条例がまとめられています。
2007年には政府により「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」が発表されました。
反社会的勢力が取引先や株主となって、不当要求を行う場合の被害を防止するため、契約書や取引約款に暴力団排除条項を導入するとともに、可能な範囲で自社株の取引状況を確認する。
取引先の審査や株主の属性判断等を行うことにより、反社会的勢力による被害を防止するため、反社会的勢力の情報を集約したデータベースを構築する。同データベースは、暴力追放運動推進センターや他企業等の情報を活用して逐次更新する。
さらに、2009年からは各都道府県で「暴力団排除条例」が制定され、さらに反社会的勢力排除の流れが強まっています。
第十八条 事業者は、その行う事業に係る契約が暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなる疑いがあると認める場合には、当該事業に係る契約の相手方、代理又は媒介をする者その他の関係者が暴力団関係者でないことを確認するよう努めるものとする。
反社会的勢力への資金流入をゼロにし、撲滅することは大きな課題です。企業にはその責任が課せられていると言えるでしょう。
企業が反社チェックを行う4つの方法
従業員・取引先が反社会的勢力でないか調査する方法は、以下の5つです。
- ネット記事・新聞記事をリサーチする
- 反社チェックツールを導入する
- 調査会社に依頼する
- データベースへの問い合わせを行う
それぞれ詳しく解説します。
➀ネット記事・新聞記事をリサーチする
自社で調査する場合、ネットや新聞などの記事をリサーチしましょう。
ネット上のデータベースを検索することで、対象が過去に起こした事件などについて知ることができます。検索するだけなら誰でも簡単にできるため、実施しやすいでしょう。
例えば、対象者の氏名と「検挙」「摘発」などのネガティブワードと併せて検索することで、ネガティブな情報をあぶり出せます。ただし、ネット上の情報は真偽が怪しいものも多いため、複数のデーターベースを参照しましょう。
➁反社チェックツールを導入する
調査が大変な場合、反社チェックツールの導入も検討してください。
ツールを利用すれば、膨大なデータベースを効率的に検索できるため、担当者の負担軽減・調査時間の短縮につながります。特に、取引先が多くリサーチに時間を割けない場合は、反社チェックツールが有効です。
RoboRoboコンプライアンスチェックでは、ネット記事と新聞記事を同時に検索でき、100件のチェックにかかる時間をなんと98%も削減できます。効率化を図る方は、ぜひ導入を検討してください。
③調査会社に依頼する
あやしい相手がいた場合、以下のような調査会社に依頼するのも手です。
- 探偵事務所
- 信用調査会社
- 興信所
調査会社に依頼すれば、裁判などでも有効となる証拠を集められます。また、危険な反社会的勢力と直接関わらずに済むのもメリットです。
ただし、調査にはまとまった費用がかかります。調査会社に依頼する際は、費用をかける価値があるのかよく考えましょう。
チェックツールでの反社チェックの結果、あやしい相手にダブルチェックの意味で用いるのが妥当でしょう。
④データベースへの問い合わせを行う
ネット検索だけで不十分な場合、特定のデータベースに問い合わせてみましょう。業界団体に問い合わせることで、反社会的勢力に関するデータベースにアクセスできる可能性があります。
業種 | 主な業界団体 |
---|---|
建設業 | ・インテリア産業協会 ・リビングアメニティ協会 ・輸入住宅産業協会 ・日本建築構造技術者協会 ・全国中小建設業協会 ・全日本建築士会 ・日本建築士会連合会 ・日本建設組合連合(建設連合) |
金融業 | ・全国銀行協会 ・全国地方銀行協会 ・日本損害保険協会 ・生命保険協会 ・日本証券業協会 ・日本証券投資顧問業協会 ・全国信用組合中央協会 ・全国信用協同組合連合会 |
不動産業 | ・一般社団法人不動産協会 ・公益社団法人全日本不動産協会 ・全国不動産政治連盟 ・公益社団法人不動産保証協会 ・公益社団法人東京共同住宅協会 ・日本高層住宅協会 ・一般社団法人不動産証券化協会 ・一般社団法人マンション管理業協会 |
サービス業 | ・全国ビルメンテナンス協会 ・日本ダクリーニング協会 ・日本探偵業連合会 ・日本興信探偵業協会 ・日本観光協会 ・日本旅行業協会 ・全日本冠婚葬祭互助協会 ・全国冠婚葬祭互助会連盟 |
参考:Wikipedia
他にも、年間5万円支払って暴追センター(全国暴力追放運動推進センター)の賛助会員に登録し、警視庁のデータベースを照会する方法もあります。
企業におすすめの反社チェックツール3選
企業が反社チェックを行う場合、以下のようなツールを導入しましょう。
- RoboRoboコンプライアンスチェック
- DQ 反社チェック
- 日経リスク&コンプライアンス
それぞれの特徴について詳しく解説します。
①RoboRoboコンプライアンスチェック
最もおすすめの反社チェックツールは、RoboRoboコンプライアンスチェックです。他のツールと比較して次のような特徴があります。
- チェック時間を98%削減
- 集めた記事を3段階で自動選別
- 1,500社以上への導入実績
(1) チェック時間を98%削減
特に、従業員のリソース不足に悩まされている場合に最適なツールだと言えるでしょう。
(2) 集めた記事を3段階で自動選別
RoboRoboコンプライアンスチェックなら、情報収集後のチェックも簡単です。
集めた情報は重要度が高い順に3段階に分けて選別されるため、余分な情報をチェックする時間を省けます。担当者に反社チェックの知識がない場合でも安心して利用できます。
(3) 1,500社以上への導入実績
富士通やVoicy、Starbucksなどの有名な上場企業でも採用されており、証券会社の監修も受けているため、非常に安心感があります。
②DQ 反社チェック
出典:DQ 反社チェック
予算が限られている場合におすすめです。
他の反社チェックツールと比較してプランが充実しており、ほしい機能と予算に合わせたプランを選択できます。
例えば、既存取引先のセルフチェックやプロによるリスク検索、バックグラウンドの調査依頼まで、プランは多種多様です。Liteプランは比較的低コストで導入できるため、気軽に導入できますよ。
③日経リスク&コンプライアンス
出典:日経リスク&コンプライアンス
より確度の高い情報収入をしたい場合に最適です。
日本経済新聞社が持っているデータベースを利用しており、信頼性の高い情報だけを効率的に収集できるため、安心して利用できます。2種類のスクリーニング機能を有しており、情報の管理も簡単です。
企業における反社会的勢力への2つの対処法
反社チェックの結果、取引先の企業が反社会的勢力だと判明した場合、以下の方法で対応してください。
- 情報を集めて弁護士に相談
- 反社だと分かったら速やかに取引を停止する
①情報を集めて弁護士に相談
まずは情報を集め、顧問弁護士に相談しましょう。
反社会的勢力への対応は素人には難しく、自分の判断で行動すると事態の悪化を招く恐れもあるためです。
弁護士に相談すれば、適切な解決法についてのアドバイスがもらえます。また、弁護士からの書類が届けば相手も大人しく手を引くケースが多いため、スムーズに問題解決を図れますよ。
②反社だと分かったら速やかに取引を停止する
相手が反社会的勢力だと判明したら、早急に取引を停止しましょう。
近年では反社会的勢力排除の流れが強まっていており、暴力団との関わりが公になると社会的制裁を受けるリスクがあります。例えば、反社会的勢力と関係のあることがわかり、銀行からの融資が止まったり取引先を失ったりするケースは少なくありません。
取引停止を持ちかける際は、トラブルを避けるため理由を伝えないようにしてください。
まとめ|企業の反社チェックにはRoboRoboコンプライアンスチェックが最適!
今回は、反社会的勢力と関わりのある企業について解説しました。
反社会的勢力は、飲食業や建設業、金融業を中心にさまざまな企業と関わりを持っています。取引先が有名な企業だからといって安心はできないため、反社チェックを徹底しましょう。
企業が反社チェックを行う場合、従業員のリソース不足・知識不足が問題になるでしょう。
RoboRoboコンプライアンスチェックならワンクリックで調査できる上にスクリーニング機能も充実しているため、反社チェックの方法に悩む方はぜひ導入を検討してください。