反社チェックの面倒な作業が驚くほどラクに『RoboRoboコンプライアンスチェック』

テクノロジーの活用でコンプライアンス水準を高め、スピードを向上/株式会社Voicy

このところ注目が集まる音声配信の分野で、2016年からボイスメディア「Voicy」を運営している株式会社Voicyは、著名人による「声のブログ」や、大手メディアの主要ニュースなど500以上のチャンネルを提供する企業です。音声コンテンツの集まる総合プラットフォームを目指し、日々コンテンツと機能の充実が進められています。

今回お話をうかがったのは、「月間利用者数6割増(2021年2月)」と急成長するVoicyのガバナンスを担うコーポレート部門の郷原実代さん。守備範囲が広い業務のスピードと質を両立させるため、2020年5月からクラウドサービス「RoboRoboコンプライアンスチェック」を導入したところ、新規取引に際しての確認作業が大幅に効率化し、業務全体に余裕が生まれたといいます。想像以上だったという導入のインパクト、またそこに至る経緯について、郷原さんにお話しいただきました。

専門外のチェック業務を兼任。週の半分を費やした手探りの時期

――最初に、RoboRoboコンプライアンスチェックを導入するまで、社内にどのような課題があったかをお聞かせください。

新規のお取引に際してのコンプライアンスチェック業務に、新聞記事のデータベース検索を利用していたのですが、手間とコストがかかり、他業務にも支障が出ていました。

私は2020年4月、事業成長に伴って当社が増員したタイミングで中途入社しました。現在およそ40人いる社員の中で、労務担当でコンプライアンスチェック担当を兼務する私と、財務担当の上司、さらに監督責任者である監査役の3人が管理部門に属しています。

Voicyは「価値ある情報に自然と触れられる」ことをコンセプトとしたメディアで、審査によって配信者(パーソナリティ)を決定しています。

あえてこうしたステップを設けることで、パーソナリティやリスナー、スポンサーが「Voicyなら、きっとこんな話が聴ける」というイメージ、安心感を共有できる点が、オープンなプラットフォームにない特徴となっています。

きちんと確認し、信頼できるパートナーとご一緒したいのは当社の法人間取引でも同様で、「限られたリソースの中でもガバナンスの強化を意識し、コンプライアンスチェックは徹底して行う」との方針が、全社で共有されています。とはいえ、直接担当する私にはコンプライアンス関連の実務経験がありませんでした。

――コンプライアンスチェックの実作業で、手探りの面も多かったということですか。

はい。ですから当初は何を・どこまでやれば十分か見極められず、ひたすら不明点をつぶしていました。お取引を予定する企業の幹部と同姓同名の関与人物がいる事件記事が見つかり、別人と裏付ける情報を1時間以上かけて探したこともあり、毎週30件前後のコンプライアンスチェックに勤務時間の半分を取られてしまったほどです。

作業をこなすのに精一杯で、よりよい方法を考える余裕もありませんでした。

しかも新聞記事のデータベースは、見出し一覧と、記事本文の表示にそれぞれ料金がかかり、同じ記事でも閲覧するたびに課金される仕組みです。確認作業を重ねていくと膨大な金額になることが見込まれ、この点でも何らかの対策が必要でした。

――そこで「RoboRoboコンプライアンスチェックによる自動化」という方法を選ばれたのですね。導入の決め手となったのは、どのような点でしょうか。

いくつかのサービスを監査役が比較検討した結果、「新聞記事よりもサンプル数が豊富なGoogle検索から自動的に情報を絞り込める」という独自機能、また新聞記事データベースとの比較で格段にリーズナブルな価格体系が評価され、RoboRoboコンプライアンスチェックの導入が決まりました。私が入社した翌月、2020年5月のことです。

自動化でリスクの所在が一目瞭然。時機を逃さない迅速な営業プロセスが実現

――RoboRoboコンプライアンスチェックを実際に使ってみて、郷原さんの印象はいかがでしたか?

まず便利だと感じたのが、チェック対象とした企業に関するネット上の情報の1つ1つについて、ネガティブな要素が関係する可能性を、3段階の「注目度」として自動表示する機能でした。

これにより、リスクを精査すべき情報がどの程度あるか、最初の段階から一目で分かるようになり、人物の特定といった煩雑な作業に入る前から、コンプライアンス面での結論がほぼ見通せるようになりました。

また、注目度の高い情報が表示されない優良企業については簡単な確認で足りるため、大半のケースは1件あたり数分で完了できるようになりました。

確認作業以外でも、格段に負担が減りました。例えば、RoboRoboコンプライアンスチェックでは確認した情報の一覧を一括ダウンロード(PDF, CSV, Excel)できるのですが、これをそのまま保存しておけば内部統制に対応した証憑となるため、別途準備する必要がなくなりました。

厳密な測定ではありませんが、体感としては導入前と同じ量のタスクを、おおむね4分の1の時間で処理できるようになったと思います。

――自動化でコンプライアンスチェックの時間が4分の1になるというのは、相当なスピードアップですね。

はい。取引先候補の申請から回答まで「最短で2日」だったのが、現在は「長くても2日」。かなり早い段階で正確な見通しが立つようになったので、チェックの結果を承認する上司が多忙でも「これは事後承認でよいので進めてください」と即答できるケースが増えました。

過去にみられた「他の準備は整っているのに、コンプライアンスチェックが終わらないので営業プロセスが止まる」という状況は一掃され、営業担当者からは「タイミングを逃さずに済み、とても助かる」と好評です。

効率化で得た余裕を本業に充て、さらなるチャレンジへ

――郷原さんご自身の仕事の進め方は、その後どう変わりましたか?

目先の作業に追われなくなったので、これから業務フローをどう改善していくかについて他のメンバーと話す時間が持てるようになりました。

本来の担当である労務に充てられる時間が増えたことも大きかったです。去年は雇用関係の補助金・助成金をいくつか申請しましたが、こうした制度の条件は絶えず変わっています。

最新情報をフォローする余裕を持つためにも、常にできるところから作業を効率化していくことがとても重要だと実感しました。

――最後に、コンプライアンスチェックをはじめとする業務の改善を検討している方々へのメッセージがあればお願いします。

ビジネスシーンでは、限られた時間の中で最大の成果を上げることが求められますが、コンプライアンスチェックのような確認作業については、いまだに「時間をかけて念入りにするほど質が高まる」という考え方が根強いように思います。

一方で、今回RoboRoboコンプライアンスチェックを導入した前後の経験から、私がお伝えできるのは、

  • 多くの時間をかけたからといって質が高まるとは限らない
  • むしろ効率を意識し、少ない時間でも質を高められる自動化を活用したほうがよい
  • 効率化で余裕が生まれれば、複数の仕事を兼務する中でも重要なことに時間を充てられる

企業ごとに事情はさまざまでしょうが、ぜひ自社に合った、より効率的な方法を見つけて、業務の質を保ちつつ時間も減らすチャレンジを成功させてほしいと思います。

――Voicy様の事業成長に貢献できるよう、RoboRoboは今後も継続的なアップデートに取り組んでまいります。郷原さん、本日はありがとうございました!