株式を新規で証券取引所に上場・公開するIPO(新規上場株式)。
IPOを目指す企業にとって、反社チェックは放っておけない重要な取組みです。
無対策だとIPOへの申請ができないどころか、仮に上場しても上場廃止となる危険性があります。
「何から始めて良いか分からない」と優先順位を遅らせてしまうとIPOへの準備はいつまでも整いません。
今回の記事では、IPO申請を準備している経営者の方に向けて、反社チェックの具体的な取組みをご紹介します。
取組むべき内容は、基本方針の策定・社内規則の整備・契約書の見直しなどです。
具体的な取組みを理解することで「何をどのように取組むべきか」が明確になり、IPO申請もスムーズに進められるでしょう。
また、反社チェックを効率的に実施する方法も併せてご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1.IPO申請で必要となる反社チェックとは?
反社とは「反社会的勢力」を省略した言葉です。
暴力や詐欺などの不正行為により利益を得る集団または個人のことを指します。
反社との関連性がないか確認する方法を反社チェックといい、コンプライアンスの観点からも反社チェックの重要性が注目されています。
また、IPO申請においても無関係ではありません。
IPO申請時には「反社会的勢力との関係がないことを示す確認書」の提出が必要になるからです。
確認書の裏付けともなる反社チェックは、IPO申請を準備するうえでも必須項目となります。
近年では、反社であることを巧妙に隠して活動する集団も多く、反社の見極めが困難になっています。
知らないうちに反社との関係が築かれて信頼を失い倒産してしまう、というのも最悪な事例の1つです。
早期に反社チェックしておくことで、法令違反や信頼損失のリスクを回避できます。
IPO申請時のみならず、申請後も継続的に反社チェックを行い、健全な経営状態を維持するために反社チェックは必要不可欠といえるでしょう。
2.IPO申請後も必要な継続的な反社への対策
さっそくですが、反社への対応策として具体的な方法を5つご紹介します。
- 基本方針の策定
- 社内規則の整備
- 契約書の見直し
- マニュアル整備
- 研修の実施
5つの対応策は「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」から読み取ることができます。
「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」は反社からの被害防止を目的に、犯罪対策閣僚会議の下に設置されたチームでまとめられた政府の指針です。
政府の指針では被害を防止するための理念や具体的な対応が記載されており、大企業の基本方針も指針に基づいて作成される傾向にあります。
IPO申請でも政府の指針に準じて審査され、反社に対する体制整備の開示を求めています。
基本方針の策定
基本方針の策定は政府指針の「平素からの対応」に明記されています。
引用:法務省
基本方針は、反社に対する自社の指針を社内・社外に示すものです。
政府指針の基本原則でも記されているとおり5つの原則を掲げます。
- 組織としての対応
- 外部専門機関との連携
- 取引を含めた一切の関係遮断
- 有事における民事と刑事の法的対応
- 裏取引や資金提供の禁止
5つの原則を公に宣言することで企業の指針を示すことができます。
三菱UFJ銀行やトヨタの基本方針は、簡潔で分かりやすく記載されているので参考にすると良いでしょう。
社内規則の整備
社内規則は主に就業規則などが該当し、従業員や役員に対する社内の取り決めです。
規則へ記載する際には以下の5つを定めると良いでしょう。
- 反社への活動に加担、助長する行為の禁止
- 反社を不正に利用する行為の禁止
- 自身や自身の関係者が反社であることを伝えない事の禁止
- 将来的にも反社との関わりをもたないこと
- 違反の場合には懲戒処分を行うこと
規則を定めれば、反社との関わりを排除するだけでなく従業員を守る役割にもなります。
既存の規則をアップデートして反社との関わりは一切禁止と伝えることが重要です。
契約書の見直し
契約書を見直し反社の排除条項を定めることで、反社との関わりを未然に防ぎ、万が一のトラブルにも対応できます。
具体的に定めるべき項目は6つです。
- 契約する両社が反社ではないこと
- 反社の定義(暴力団、総会屋が該当するなど)
- 反社的行為の禁止(脅迫、詐欺など)
- 反社と判明した場合には通知なく契約解除できること
- 契約解除となった場合には損害賠償を請求できること
- 解除された側からの賠償請求は認めないこと
排除条項を記載しておくことで、契約合意に対する心理的効果も期待できます。
契約後の対応についても事前に合意しておくことにより、反社と関わるリスクが低くなるので安心です。
より具体的な解説は警察庁のサイトにて確認できます。
マニュアル整備
マニュアルを整備することで反社への対応方法を統一できます。
対応方法が統一されると、従業員間で情報を共有でき誰でも対応が可能となります。
マニュアルがないと従業員が個々の判断で対応しなければなりません。
従業員の判断に頼ってしまうと大きなトラブルへとつながる危険性もあります。
会社や従業員を守る意味でもマニュアルを整えておきましょう。
最も参考になるマニュアルが、全国暴力追放運動推進センターの「暴力団に対する基本的対応要領」です。
暴力団に対する基本的対応要領では、実際に反社への対応が必要になった場合の対応方法が12項目で列挙されています。
研修の実施
契約書やマニュアルを整備しても、現場にでる従業員が正しく理解していないと効果は減少してしまいます。
従業員ひとり一人のコンプライアンス意識を高めるためにも社員研修は有効です。
現在ではインターネットの普及によりYOUTUBEなどでも研修動画を無料で視聴できます。
埼玉県警の公式チャンネルでも研修用動画が公開されているので活用すると良いでしょう。
【参考】
埼玉県警公式チャンネル:暴力団排除活動のための研修用動画
3.IPO申請における反社チェックの必要性
IPO申請時にはなぜ反社の確認が必要なのでしょうか。
証券取引所が重要視する理由は3つあると考えられます。
- 社会的関心の高さ
- 公益及び投資家保護
- 反社への資金提供となる恐れ
3つの理由は社会全体で求められている事項であり、政府の指針にも応える内容です。
健全な社会基盤を維持するためにも反社チェックは重要といえます。
社会的関心の高さ
近年では反社に対する社会的関心が高まっています。
例として、芸能人の闇営業問題は記憶に新しいのではないでしょうか。
関わった芸能人をテレビで見なくなったことからも社会的影響の大きさが伺えます。
企業側としては、少しの関わりでもSNSで拡散される可能性もあるため、反社チェックを含めたコンプライアンス強化に努めなければなりません。
公益及び投資家保護
公益及び投資家保護の必要性は東証が発刊する「新規上場ガイドブック」にも記載されています。
反社との関わりを排除することが公益になることは言うまでもありません。
反社が活動できなくなれば、不正な活動がなくなり健全な社会を営めるからです。
また、投資家保護の観点も企業にとっては重要です。
反社との関わりにより社会からの信頼を失うと、株価が下がり、支援してくれる投資家にも損害がでてしまいます。
投資家の信頼も失うと、資金確保が困難となり倒産する可能性もあるため、投資家保護の観点もないがしろにはできません。
反社への資金提供となる恐れ
反社チェックを怠り、万が一反社との関わりを持つと、反社へ協力していることになります。
反社と知らなかったとしても、反社と取引することは反社への資金提供と同じです。
資金提供をしていると反社活動への協力とみなされてしまいます。知らずのうちに反社の協力者とならないためにも反社チェックは欠かせません。
4.反社と付き合うリスク
社会的にも求められている反社チェックですが、反社との付き合いがあるとどのようなリスクがあるのか紹介していきます。
今回紹介するのは代表的な3つのリスクです。
- 信頼の損失
- 経営危機
- 上場後にも廃止の危険性
リスクを軽視すると企業の存続にも影響する重大なトラブルにもなりかねません。
リスクと向き合い、正しい対策を実施して不要なトラブルは回避しましょう。
信頼の損失
企業として最もリスクとなるのが信頼の損失です。
反社との付き合いが発覚すると、社会的制裁だけでなく築いた信頼も失います。
取引先や顧客からすると、自身も反社に関わる可能性があるため取引を避けてしまうでしょう。
信頼の損失は企業の利益に直結する大きな要因です。
反社と付き合うことは、今まで築き上げてきた信頼と実績を失うリスクを背負うことになります。
経営危機
信頼の損失は取引先や顧客だけではありません。
自社に勤める従業員との信頼関係も崩れてしまいます。
反社との疑惑があるだけでも優秀な人材は離れてしまい企業の運営が困難になります。
なぜなら、優秀な人材ほと危機察知能力も高く迅速に行動するからです。取引も少なくなり、社内体制も崩れると経営破綻までは遠くありません。
リスクは社外に対してだけでなく、社内にも存在すると強く認識しておきましょう。
上場後にも廃止の危険性
IPO審査を通り上場した後も楽観はできません。
反社に対する取組みは年々厳格化しており、上場後にも上場廃止の危険性があるからです。
東証でも2007年に「反社会的勢力排除に向けた上場制度及びその他上場制度の整備について」として制度の整備を公開しています。
過去にも上場廃止の事例があります。
役員の横領していた金銭の流出先が反社だったために上場廃止となったケースです。
企業は反社への流出を否定していましたが、事実が明らかにならず株価も暴落しています。
IPO申請時だけの反社チェックではチェック不足です。
反社と関わるリスクは常に隣り合わせであると覚えておきましょう。
5.IPOで確認する反社の審査対象
では、実際にIPOで確認する審査の対象はどのような範囲で調査されるのでしょうか。
具体的には、IPO申請時の提出書類である「反社会的勢力との関係がないことを示す確認書」で分かります。
反社チェックが必要な対象は大きく分けて4つです。
- 役員
- 株主
- 取引先(個人・法人)
- 従業員
役員
役員に関する情報は確認書の中で3項目の記載が求められています。
- 氏名(ふりがな)
- 生年月日
- 直近5年間の経歴及び関わった団体
役員は企業の中でも重要な役割の人物です。
本人だけでなく親族や関係団体までチェックして透明性を確認できれば、更なる信頼関係も築けるでしょう。
株主
株主については上位10名の情報記載が必要です。
10名について以下の内容を記載します。
- 法人株主:名称、本店所在地
- 個人株主:氏名(ふりがな)、生年月日、住所
反社の中には株主総会の議事進行を妨げる総会屋や、不正に株式を操作しようとする集団もいます。
不正や要求や不当な攻撃から自社を守るためにも、株主への反社チェックは必要です。
取引先(個人・法人)
取引先については主要な取引先の上位10社を記載します。
取引先の名称及び本店所在地の記載が必要です。
全ての取引先をチェックする必要はありませんが、主要な取引先には継続的なチェックが必要です。
取引先の顧問弁護士や顧問税理士など密接な関係にある団体はチェックしておきましょう。
従業員
従業員については確認書での記載は求められていません。
ただし、上場後のリスクや健全な企業運営の観点からもチェックはしておくべきです。
特に新規で採用する従業員には、雇用契約書に反社の排除条項を加えるなどの対策をしておくと良いでしょう。
既存の従業員に対しても、SNSチェックなどで反社との関りがないかを確認しておきましょう。
6.IPO審査に対応する反社チェックの方法
反社チェックの方法はいくつかあります。
企業にとって最適な方法を選択することでコストを抑えることができるでしょう。
代表的なチェックは4つありますのでご紹介していきます。
- ネット検索
- 新聞記事
- 公的機関の情報
- ★チェックツールの利用
ネット検索
最も取り組みやすい反社チェックの方法です。
Googleなどの検索エンジンでチェック対象となる相手の氏名(名称)を入力します。
検索時には氏名(名称)に加えて関連するキーワードを入力して検索します。
代表的な関連キーワードとして以下のキーワードを参考にすると良いでしょう。
逮捕 | 暴力団 | 準構成員 | フロント企業 | ヤクザ |
反社 | 事件 | 違法 | 違反 | 偽装 |
不正 | ブラック | 行政処分 | 捜査 | 送検 |
釈放 | 摘発 | 訴訟 | 容疑 | 罪 |
指名手配 | 殺人 | 傷害 | 発砲 | 詐欺 |
窃盗 | 収賄 | 横領 | 着服 | 架空 |
ネット検索は無料で簡単に検索ができますが、1キーワードづつ調べる必要があるため手間ひまがかかります。
信頼できる情報かを調べる必要もあるので、効率的にチェックしたい方にはおすすめできません。
新聞記事
新聞記事は最新情報にも対応しており信頼性の高いチェック方法です。
毎朝の新聞購読が日課となっている人もいるでしょう。
日常的に情報収集できるのは新聞記事のメリットですが、新聞では限られた情報しか記載されていません。
チェックしたい相手を自ら調査する方法としては情報不足といえます。
公的機関の情報収集
公的機関の情報収集は官公庁などの行政機関で情報を取得する方法です。
具体的には、法務局での登記簿取得や警察署への属性照会などです。
登記簿では相手企業の役員氏名などを確認できるため、氏名を改めてネット検索などでチェックする必要があります。
属性照会については、チェックしたい相手方の登記簿や自社のデータを提出したうえで、必要性が認められれば情報を提供してもらえます。
信頼性も高く確実な情報ですが、照会までの準備も必要なため、継続的にチェックするには不向きかもしれません。
反社の疑惑が強く緊急性が高い場合に利用するのが良いでしょう。
チェックツールの利用
専用ツールは民間企業が提供しているサービスです。
専用ツールを利用すると新聞記事やネット検索の情報を一括してチェックが可能になります。
独自のデータベースによる検索もできるため、自社でチェックする以上の情報取得も期待できます。
関連する複数のキーワードも検索でき、見逃しなどの心配もありません。
ほどんどの作業を機械が実行するので、手間ひまをかけずにチェックできて非常に効率的です。
ただし、検索数によっては費用コストが大きくなる可能性もあるので、定額プランのあるツールを選ぶなどの対応が必要です。
7.IPO準備として反社をチェックするポイント
反社チェックを実施する際には3つのポイントに注目して進める必要があります。
- コスト
- 情報の取捨選択
- 精度
ポイントを把握することで、無駄な時間や無駄な出費を抑え、自社に適したチェック方法を構築できます。
反社チェックに取組む前に必ず検討しておきましょう。
コスト
反社チェックを実施するには大きなコストがかかります。
費用コストだけでなく、人的コスト・時間コストなどです。
役員や取引先の関係団体など、多数の相手をチェックするのは1日2日では終わりません。
自社の状況をしっかりと把握して必要な調査の範囲、費用、人員などの検討が必要です。
調査会社に依頼する方法もありますが費用が高くなってしまう可能性もあります。
反社チェックツールを活用して自社で運用するのも効果的です。
情報の取捨選択
近年ではインターネットやSNSの普及により情報が溢れています。
多くの情報には事実と異なる内容なども含まれるため、情報の取捨選択が必要です。
多大なリスクを伴う反社との関係をチェックするのに、曖昧な情報では安心できません。
どの情報をチェックしてどのように判断したのか、信頼できる根拠は何か、などの記録を蓄積することで信頼できるチェック体制が整えられるでしょう。
精度
チェックした情報は正確性だけでなく網羅性も必要です。
せっかくチェックしたのにチェックの漏れが1つあるだけでもリスクは排除できません。
取引先をチェックしたが役員のチェックが漏れていて、途端に反社との関係が判明するかもしれません。
正確で網羅的な精度の高い反社チェックには、信頼できる情報を漏れなくチェックできる体制の構築が必要です。
8.反社チェックは専用ツールがおすすめ
最もおすすめな反社チェックの方法は「専用ツール」の活用です。
なぜなら、他のチェック方法と比較してメリットが大きいから。
具体的なメリットは5つ挙げられます。
- 負担と労力の軽減
- 時間の確保
- 効率的
- 持続的な活用
- 安心安全
効率化を求めて負担を軽減し、安心で安全に継続的な運用をするためにも専用ツールは最適です。
負担と労力の軽減
反社チェックで最も気がかりなのが負担と労力です。
ネット検索にしても膨大な量の情報をチェックするため人手が必要になります。労力に加えて人件費もかかるため企業の負担は大きくなってしまいます。
専用ツールであれば作業を自動化することが可能です。
1クリックでネット情報も新聞記事も一括検索できるため負担と労力は大幅に軽減できます。必要な情報だけを抽出してくれるので、不要な情報に目を通す手間もかかりません。
時間の確保
多忙な経営者にとって時間の確保は重要課題ではないでしょうか。
専用ツールを活用すれば反社チェックを実施しながら時間の確保も可能です。サービスを提供している企業では「業務代行」も実施しています。
費用は別途かかりますが、ツールの機能を熟知した専門家が作業を代行してくれるため自身の業務に専念できます。
忙しい経営者にはうってつけのサービスです。
効率的
専用ツールではAIが関連情報を自動で選別してくれます。
注目度の高い順で表示できるため情報の取捨選択が効率的です。
注目度は「高・中・低」の3段階で区別され、異なる色で表示されるので、ひと目で注目度を判別できる設定になっています。
また、必要な情報の保存やPDFへの変換も1つのツールで操作できるため利便性は抜群です。
持続的な活用
専用ツールを活用すると無理なく反社チェックを継続できます。
手間ひまかかる反社チェックも持続できないと意味がありません。
担当者を選任しても、人事異動や退職などにより持続的なチェックが困難になることも考えられます。
加えて、専用ツールは月額30,000円から利用できるため、人件費と比較してもリーズナブルな価格です。
反社チェックの持続的な運用を検討しているなら、専用ツールの活用は非常に効果的です。
安心安全
専用ツールを提供する企業は、検索のノウハウや既存のデータを蓄積していたりと専門性を有しています。
専門的なツールですが、誰でも操作できる簡単な仕組みになっているので、社内に有識者がいなくても安心して利用が可能です。
チェックしていることを相手に知られることもなく、取得した情報を自社で管理できるため安全性にも優れています。
安全で安心なツールを活用することで、自社のコンプライアンスもより強固な体制を構築できるでしょう。
9.まとめ
今回はIPO申請に必要な反社チェックについて対策方法などをご紹介しました。
基本方針を定めてマニュアル等の社内体制を整えることが対策として必要です。
対策を怠ると信頼を損失し経営危機に陥る危険性もあります。
様々なリスク回避のためにも、専用ツールを活用して効率的にチェックできればIPO申請もスムーズに進められるでしょう。
健全で持続的な企業運営にも役立てる専用ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
10.よくある質問
ここからはよくある質問について解説していきます。
反社チェックって何?
反社チェックは反社との関係性がないかを確認することです。反社であることを隠して活動されると、知らず知らずのうちに反社と関わっている可能性もあります。
反社との関わりは社会的信用を失うなど、企業にとって大きなリスクです。
早期に反社チェックすることで、反社との関係を排除しリスクを回避できます。
反社への対策方法は?
反社への具体的な対策方法は5つです。
- 基本方針の策定
- 社内規則の整備
- 契約書の見直し
- マニュアル整備
- 研修の実施
基本方針を定め規則を整備することで、社内外へ反社との関係排除を意思表示できます。
また、契約書にも反社の排除条項を定めることで万が一のトラブルへも対応できます。
マニュアル整備や研修を実施すれば従業員のコンプライアンス意識も高まるでしょう。
反社チェックってなぜ必要なの?
反社に対する企業の対応は、社会的にも関心が高くなっています。反社との関わりは、反社活動への加担と同じです。
関係を排除することで不正・不当な活動を防ぎ、健全な社会活動への貢献となるため反社チェックが必要になります。
また、自社を支援してくれる投資家を守るためにも重要です。
反社と付き合うとどんなリスクがある?
反社との付き合いは会社の存続にも影響する重大なリスクです。築いた信頼関係が崩れ、顧客も従業員も失う危険性があります。
上場企業であっても上場廃止となる可能性があり、経営危機に陥る事例もあります。
自分は大丈夫と軽視せずに、リスクの大きさを正しく認識しましょう。
IPOでは誰が反社の審査対象になる?
IPO申請時には以下の4者が審査の対象になります。
- 役員
- 株主
- 取引先(個人・法人)
- 従業員
それぞれ、対象者のみならず関与する団体も審査の対象です。
具体的な事項は「反社会的勢力との関係がないことを示す確認書」で確認できます。
反社をチェックする方法を教えてほしい
反社チェックの方法は主に4種類です。
- ネット検索
- 新聞記事
- 公的機関の情報
- 専用ツール
チェック方法はそれぞれに特徴があり、最適な方法を選択すればコストを抑えることができます。
特に、専用ツールは利便性が高くおすすめです。
反社チェックを実施する時には何に気を付ければ良い?
反社チェックを実施する時には3つのポイントに気を付けましょう。
- コスト
- 情報の取捨選択
- 精度
ポイントを把握することで自社に適したチェック方法を構築できます。
反社チェックに取組む前に必ず検討しておきましょう。
反社チェックで専用ツールを使うメリットは?
専用ツールの利用には多くのメリットがあるのでおすすめです。
- 負担と労力の軽減
- 時間の確保
- 効率的
- 持続的な活用
- 安心安全
作業を自動化できて労力などの負担を大幅に減少できます。
誰でも操作できるよう設計されており、持続的にチェックするのに最適です。