リファレンスチェックとは、採用候補者が倫理に反する活動をしていないか確かめることです。
採用後にトラブルを起こしたり、早期退職したりしないようにするために行います。
とは言え「具体的にどうやって調べる?」「個人情報を調べても違法にならないのか?」などと気になる方もいるでしょう。
そこで本記事では、リファレンスチェックについて言葉の意味やチェック方法・行うメリットはもちろん、違法になってしまうケースや拒否された時の対処法まで解説します。
リファレンスチェックを行い、採用後のトラブルを防ぎたい方はぜひお読みください。
なお、手間やコストを最小限に抑えてリファレンスチェックをしたい方には『RoboRoboリファレンスチェック』がおすすめです。
採用候補者の名前から法律や倫理に違反した行動がないかを、1クリックで調査できます。
初期費用は無料・1候補者あたり100〜200円で調査できるのでコストパフォーマンスも抜群です。
目次
1.リファレンスチェックとは?
リファレンスチェックとは、採用候補者に法令違反がないか・前職での仕事ぶりはどうか・人柄はどうかなどを調べることです。
入社後のミスマッチや採用後のトラブルを防ぐために行います。
社員の新卒採用・中途採用はもちろん、アルバイトの面接でも実施されることが増えています。
なぜなら近年、レストランでの不適切な行動などをSNSに投稿し、炎上する事例が多くなっているからです。
このような倫理観に欠けた迷惑行為は、企業にとって大きなリスクです。
たった1つの投稿によって自社ブランドのイメージが下がり、大損害を被る可能性があります。
被害を避けるためにも、リファレンスチェックで採用者に倫理観があるのかどうかを確認するようにしましょう。
リファレンスチェックと似た言葉に、バックグラウンドチェックがあります。
バックグラウンドチェックは、経歴詐称がないかなどのネガティブ要素がないか調べるという意味合いが強いです。
「候補者の人柄を知りたい」というポジティブな内容を含むかどうかが、リファレンスチェックとバックグラウンドチェックの違いです。
2.リファレンスチェックを行うメリット
リファレンスチェックを行うメリットとして、以下3つが挙げられます。
これらの恩恵を受けたいのであれば、リファレンスチェックの導入を前向きに検討していきましょう。
メリット① ミスマッチを防ぎ早期退職を減らせる
リファレンスチェックを行うと、ミスマッチを防いで早期退職してしまうリスクを減らせます。
なぜなら、リファレンスチェックを行うことで採用面接だけでは知れない深い情報を得られるからです。
さらに、リファレンスチェックでは倫理観のない人などを排除できます。
SNSの炎上などで早期退職になったり、トラブルを起こしたりする可能性が減るでしょう。
人の入れ替わりが激しい場合には、リファレンスチェックの導入で早期退職してしまう人を減らしてみてください。
メリット➁ 前職での仕事ぶりや人柄を知れる
リファレンスチェックをすると、候補者が前職でどのように仕事へ向き合っていたかや、人柄を知ることができます。
なぜなら候補者が前職で関わっていた人の意見を聞いたり、候補者のSNSの投稿を調べたりするからです。
仕事ぶりや人柄などがわかれば「成果を出すために努力できるか」「自社の雰囲気に馴染めるか」が想像できるでしょう。
メリット③ 候補者が隠しがちな欠点や短所を知れる
リファレンスチェックをすると、候補者がアピールする点を誇張していないか、言わずに隠している欠点はないかなどがわかります。
採用面接では候補者は自分に有利になるよう情報を開示します。
たとえば、転職を繰り返している候補者は、本当の退職理由をはっきりと言わないこともしばしばあるでしょう。
リファレンスチェックでは、客観的事実や周囲の意見を得られるため、発言に齟齬がないかも確認できます。
周囲の意見とどの程度乖離があるかを見れば、候補者の人柄も見えてきます。
さらに、自分に対してどのくらい自信をもっているか、よく魅せる技術がどのくらいあるかなどもわかるのです。
よく魅せるのが得意なら、営業職に向いているなど、特性を知ることで適切な人材配置にもつなげられるでしょう。
候補者の人柄や特性を知った上で採用したい場合は、リファレンスチェックの導入がおすすめです。
3.リファレンスチェックのやり方
リファレンスチェックのやり方は以下3つがあります。
中でもリファレンスチェックツールを活用する方法が最もおすすめです。
なぜならコストを抑えながら、手間なくリファレンスチェックができるからです。
候補者にとっても負担が少ない方法であり、拒否されてしまうリスクを減らせるというメリットもあります。
やり方① 自社で行う方法
候補者の前職の同僚・上司などに依頼して、アンケートもしくはインタビューをする方法です。
基本的に無料で行えますが、頼まれた人はリファレンスチェックのために時間を確保しなければならないので、拒否されるケースもあります。
さらに、頼める人を探したり、スケジュールを合わせたりなど手間がかかる方法です。
依頼する相手(リファレンス先)を探す際には、以下2つの方法が選べます。
①候補者がリファレンス先を探す方法
候補者にリファレンスチェックを頼める人を挙げてもらう方法です。
一般的な方法ですが、候補者によっては誰に頼むか悩むこともありますし、頼める人がいない場合もあります。
前職で関わった人が在職中ならまだ良いですが、休職していたり退職済みであったりする場合には頼めないこともあるでしょう。
とくに前職の上司に依頼する場合には、申し訳なさから「とてもじゃないけど頼めない」と感じる候補者もいるため候補者にとって負担が大きい方法です。
②採用側がリファレンス先を探す方法
採用側がリファレンスチェックを受ける人を探す方法です。
あまり一般的ではなく、頼める人を見つけにくい傾向があります。
と言うのも、候補者の前職の会社がリファレンスチェックに対して、理解があるとは限らないからです。
「時間の無駄だ」「個人情報保護の観点から許可できない」などと言われ、拒否されてしまうケースが多いです。
リファレンスチェックツールの活用など、他の方法を実践する方が無難でしょう。
やり方② 代行サービスを利用する方法
リファレンスチェックを代行してくれる業者を利用する方法です。
代行することで、リファレンス先も見つけ、アンケートやインタビューを行ってもらえます。
自社で行う方法よりリファレンス先を見つけやすいですが、コストが高くなるので注意が必要です。
1回の依頼で4〜8万円ほどかかりますし、結果が出るまでに数日かかるため、多くの候補者がいる場合やコストを抑えたい場合にはあまり向きません。
やり方⑶ リファレンスチェックツールを活用する方法
最後に、リファレンスチェックツールを使って調査する方法です。
候補者のSNSアカウントなどをチェックする方法であるため、人柄等は見えにくい部分もありますが、低コストで手間が少ないのが魅力です。
チェックを人に頼む必要がないので、依頼先を探したりスケジュールを合わせたりする手間がありません。
結果もすぐ出ますし、候補者にとっても負担が少ないので、拒否されるリスクも低いです。
ちなみに『RoboRoboリファレンスチェック』なら1人当たり100〜200円で調査可能であり、初期費用は無料でリファレンスチェックを行うことが出来ます。
さらに、複数人の調査も1クリックするだけで実行できるため、候補者が多い場合でも、手間がかからず、コストも抑えられるので安心です。
4.リファレンスチェックを行うタイミング
リファレンスチェックをいつ行うかは、企業によって異なります。
主にリファレンスチェックを行うタイミングは、下記のような場合です。
- 選考中
- 内定が決まったオファー前
- 内定後 など
採用時の手間やリスクを減らしたい場合には、一次選考など早いタイミングで行うのがおすすめです。
仮に、最終面接前やほぼ内定の状態でリファレンスチェックを行った結果、アウト判定が出て候補者が選考に落ちたとしましょう。
その場合、選考を進める際にかかった時間やコストが無駄になってしまいます。
内定取り消しをする手間もありますし、選考に落ちた人が多い場合には人数合わせをする必要も出てくるでしょう。
これらの手間を省きたいなら、選考の早い段階でリファレンスチェックを行うことをおすすめします。
ただし、選考が進んでいない状態でリファレンスチェックをする場合には、注意が必要です。
なぜなら候補者の数がしぼれておらず、依頼先を探すのに手間がかかったり、コストがかさんだりするからです。
したがって、早いタイミングでリファレンスチェックをする場合には、ツールが向いています。
採用時の手間・リスク・コストを抑えたいのであれば、リファレンスチェックツールの導入を検討してください。
5.リファレンスチェックの内容と具体的な質問例
リファレンスチェックでは、以下の内容について調査し質問をします。
- 質問① 犯罪やトラブル歴
- 質問② 倫理観に問題がないか
- 質問③ 前職さらには現職の在籍期間
- 質問④ 身につけているスキル
- 質問⑤ 職場における人間関係や人柄
- 質問⑥ 業務における実績
- 質問⑦ 前職の退職理由
インタビューやアンケートで前職もしくは現職で関わりのある人にリファレンスチェックを依頼します。
したがって、転職の回数や経歴について偽っていても、ばれる仕組みになっているのです。
さらに、人柄や仕事ぶりなど質問内容が多岐に渡るため、インタビュー先が候補者が用意した替え玉(なりすまし)である場合もばれるでしょう。
逆に言うと、質問内容を吟味した上で決めておかないと、偽りや替え玉に気づけない可能性があるということです。
具体的な質問文についても紹介するので、ぜひ活用してください。
質問① 犯罪歴やトラブルの有無
犯罪やトラブルを起こした経歴がないかを聞きます。
仮に犯罪に関わっていたことを知らないまま採用してしまえば、いつか大きなトラブルに発展する可能性もあるでしょう。
したがって、採用後に問題が起きるリスクを軽減するために犯罪歴やトラブルを起こした経験があるかは必ず確認する必要があるのです。
【具体的な質問例】
- 問題やトラブルが生じたときの解決能力・意思決定能力はありましたか?
- 犯罪歴などはありませんでしたか?
質問➁ 倫理観に問題がないか
倫理観についても聞いておく必要があります。
なぜなら、倫理観に問題があるとルールを適切に守れないからです。
たとえば、時間通りに就業している、遅刻をしない、打ち合わせ中に居眠りをしないなども、一般常識ではありますが倫理観の確認として聞いておく必要があります。
モラルや常識にかけている場合、大きなトラブルに発展する可能性もあるためリファレンスチェックを行い倫理観に関する質問はするべきといえるでしょう。
【具体的な質問例】
- 行動がつかめないと感じたことはありますか?
- 人と違う行動をするなと感じたことはありますか?
- 常識やモラルに反する行動をしたことはありますか?
質問③ 前職さらには現職の在籍期間
前職や現職の在籍期間について聞き、経歴詐称がないかを確認する質問内容です。
リファレンスチェックを行う相手によっては知らないケースもありますが、転職回数などについても聞いてみると良いでしょう。
短期間の離職を繰り返し、それらの事実を隠している場合は何か後ろめたい事がある可能性もあります。
在籍期間が履歴書と一致しているか、短期間で離職を繰り返している理由として聞いている内容と一致しているかなどを確認しましょう。
【具体的な質問例】
- 候補者の勤務期間は◯年◯月から◯年◯月までで間違いありませんか?
- いつ頃、勤務され始めましたか?
- 退職時期はいつ頃でしたか?
- 転職履歴などについて聞いたことはありますか?
質問➃ 身につけているスキル
候補者がどのような知識やスキルを身につけているか聞きましょう。
面接などで偽っていないか確認しつつ、自社の仕事にどう活かせるかを考えるとミスマッチを防げます。
もし、聞いていたスキルとリファレンスチェックの内容が一致しなかった場合、入社後に仕事を任せられない可能性もあるでしょう。
したがって、候補者を最大限に活かすためにも身に着けている知識やスキルのリファレンスチェックは必ず行うことをおすすめします。
【具体的な質問例】
- 候補者はどのような業務をしていましたか?
- 人より優れていると感じる点はありましたか?
- ○○のスキルをお持ちと伺ってますが相違ないでしょうか?
質問⑤ 職場における人間関係や人柄
職場でどのような人間関係だったかや、人柄について質問するのも一般的です。
トラブルが合った際の対処やどうコミュニケーションを取っていたかなどを聞くことで、入社後の想像がつきやすいといえます。
さらに人柄を聞くことで、自社の雰囲気に馴染めそうか、人間関係が円滑に進む部署はどれか、なども見えてくるでしょう。
【具体的な質問例】
- 職場では周囲とどのような関係性でしたか?
- どんな人柄だと評価する人が多かったですか?
質問⑥ 業務における実績
業務で何か実績を出したかどうかについての質問もしておくとよいでしょう。
リファレンスチェックを行うことで、面接で聞いた実績と異なっていないか、入社後に同様の実績を出してもらえるかなどを確認することができます。
さらに、実績を聞くことで仕事への向き合い方も知れるでしょう。
結果に繋げるためにどう努力をしていたか、努力の過程や結果などを詳しく聞くことでその人が自社でどういった働きをしてくれるのかを再確認できます。
【具体的な質問例】
- 候補者は社内で実績を評価されたことはありますか?
- 実績を出すために仕事へどのように向き合っていましたか?
質問⑦ 前職の退職理由
リファレンス先に退職理由を聞き、本人の発言と齟齬がないかを確認しましょう。
聞いていた退職理由と異なる場合は、本人へ改めて確認が必要です。
トラブルを起こしてしまい退職する場合などは、求職者は隠す傾向にあるでしょう。
自社でトラブルが起きる可能性を避けるためにも、前職の退職理由はしっかりと確認しましょう。
現職の場合には、これから退職することになるため表現に気をつけてください。
【具体的な質問例】
- 候補者はどのような理由で退職しました(する予定です)か?
6.リファレンスチェックの流れ
自社でリファレンスチェックを行う際には、以下の手順が必要です。
- 候補者にリファレンスチェックの実施を伝え同意を取る
- リファレンス先の上司・同僚の連絡先を聞く
- リファレンス先に連絡・日程調整をする
- リファレンスチェックを実施する
- 結果をまとめて判断をする
手順が多くそれぞれに時間がかかるのがわかるでしょう。
「作業を効率化したい」「リファレンスチェックに人材リソースを割きたくない」という場合には、リファレンスチェックツールの活用がおすすめです。
7.リファレンスチェックは拒否される?
リファレンスチェックを行うには候補者の同意が必要ですが、拒否される場合もあります。
リファレンスチェックを受けたくないがために、選考辞退する人もいるほどです。
リファレンスチェックを受けてもらうために必要な、以下2つについて紹介していきます。
7-1. リファレンスチェックを拒否されないようにする工夫
リファレンスチェックを拒否されないようにしたいのであれば、以下3点に取り組んでおきましょう。
①実施することを早めに通知する
リファレンスチェックを実施することを、早めに通知しておくようにしましょう。
理由としては、そもそもリファレンスチェックを受けたくない人が採用試験を受けないように促せます。
さらに、あらかじめ通知しておくことで不満を軽減できるでしょう。
とくに人に依頼する方法を実施する場合には、候補者が頼める人を探す時間が必要ですし、頼まれた人もスケジュールを調整しなければいけません。
余裕をもって通知しておかないと、スケジュールがあわず頼める人がいなくなってしまうでしょう。
したがって、リファレンスチェックを実施するのであれば、募集要項などに書いておいたり、採用面接などでも質問として入れ込んだりすることをおすすめします。
②候補者のメリットを伝える
リファレンスチェックを行うことによって、候補者にもメリットがあることを伝えるのも効果的です。
なぜならリファレンスチェックを行わなければ、履歴書だけの内容で適性を判断する必要があるからです。
少ない情報で採用可否を決定しミスマッチが起きてしまうと、仕事が辛くなってしまったり、再度転職する手間がかかってしまったりするからです。
さらに、リファレンスチェックを受ければ、候補者は面接だけでは伝えきれない能力や仕事ぶりなどをアピールできます。
これらのメリットを提示し、候補者がリファレンスチェックを前向きに捉えられるようにしてみてください。
そうすることで、候補者側もリファレンスチェックを使って、自分をアピールするために誰に頼むのが良いかじっくり考えるようになるでしょう。
③リファレンスチェックツールで候補者の負担を軽減する
リファレンスチェックツールを活用するのもおすすめです。
リファレンスチェックツールを活用する方法は候補者は誰に頼むのがいいのか悩む必要がなく、候補者の負担が少ないからです。
人間関係が原因で前職を辞めて転職活動をしている人などは、そもそも頼める人がいないこともあります。
リファレンスチェックは「誰にも頼めないから」という理由で断られることが多いです。
リファレンスチェックツールを活用して頼める人がいなくてもチェックができるようにすれば、断られるリスクを避けられるでしょう。
7-2.リファレンスチェックを拒否された時の対処法
対策をしていてもリファレンスチェックを拒否されてしまうことがあります。
リファレンスチェックを頼まれた人は無償で時間を提供しなければならず、負担が大きいからです。さらに、それを知っていながら前職の上司や同僚に頼む候補者側にも、心理的な負担がかかります。
とは言え、採用担当者からすれば、採用の精度を高めるためにリファレンスチェックを実施したいものです。
拒否されてしまった場合には、その理由に合わせた対処が必要です。具体的な対処法としては以下2つが挙げられます。
①違う人に依頼するよう頼む
最初に依頼した人に断られてしまった場合には、違う人に依頼するよう頼んでみましょう。違う人に依頼すれば受け入れてもらえるかもしれないからです。
ただし、あまりに関係性が薄い人に依頼してしまうと、深い情報を得られない可能性もあります。
他に頼めそうな人をピックアップして、関係性がどのくらいあったかを確認した上で依頼するかどうかを判断するようにしてください。
②リファレンスチェックツールを活用する
誰も頼める人がいない、もしくは、受けてくれる人がいない場合にはツールの利用も検討しましょう。ツールを利用する方法の場合、誰かに依頼する必要がないからです。
候補者にもツールの調査には人への依頼は不要であることを伝え、再度、リファレンスチェックへの同意を求めてみてください。
リファレンスチェックが断られることをできるだけ避けたい方は、ツールの導入をぜひ検討してみましょう。
8.リファレンスチェックが違法になるケース
リファレンスチェックは、やり方を誤ると違法になってしまうことがあります。
以下のケースではリファレンスチェックが違法になってしまうので、避けるようにしてください。
ケース① 無断で行う
リファレンスチェックを候補者の同意を取らずに無断で行うと、職業安定法5条の5により違法になります。
公共職業安定所、特定地方公共団体、職業紹介事業者及び求人者、労働者の募集を行う者及び募集受託者、特定募集情報等提供事業者並びに労働者供給事業者及び労働者供給を受けようとする者(次項において「公共職業安定所等」という。)は、それぞれ、その業務に関し、求職者、労働者になろうとする者又は供給される労働者の個人情報(以下この条において「求職者等の個人情報」という。)を収集し、保管し、又は使用するに当たつては、その業務の目的の達成に必要な範囲内で、厚生労働省令で定めるところにより、当該目的を明らかにして求職者等の個人情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならない。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない。
引用:e-gov 法令検索
リファレンスチェックを実施するなら、何の目的でどの程度の個人情報を収集して利用するのかを明らかにする必要があります。
それらの情報を伝えたうえで、候補者のリファレンスチェックへの同意が必要です。
リファレンスチェックを実施して採用の精度を高めたいのはわかりますが、勝手にリファレンスチェックを行うのは必ず避けてください。
ケース➁ 差別につながる情報を入手する
候補者について差別につながる情報を入手すると、労働基準法や労働組合法などの複数の法律で違法になる可能性があります。
例として労働基準法第3条を紹介します。
使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。
引用:e-gov 法令検索
国籍や信条・部落などについて調べることは、差別とみなされ違法になります。そもそも採用の判断のためにこれらの情報は必要ないでしょう。
ケース③ 個人情報を不当に保存・利用する
リファレンスチェック以外の目的で、候補者の個人情報を保存したり利用したりするのは個人情報保護法において違法となります。
第十八条 個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、前条の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱ってはならない。
第二十二条 個人情報取扱事業者は、利用目的の達成に必要な範囲内において、個人データを正確かつ最新の内容に保つとともに、利用する必要がなくなったときは、当該個人データを遅滞なく消去するよう努めなければならない。
引用:e-gov 法令検索
たとえば、興味本位で候補者の個人情報を調べたり、チェックが終わったにもかかわらず個人情報を保存し続けたりするのは違法です。
候補者の個人情報はリファレンスチェックのためだけに取得・利用し、不要になったら速やかに削除しましょう。
ケース➃ 正当な理由なく解雇する
リファレンスチェックの結果によって解雇する場合には、正当な理由が必要です。労働契約法16条で定められているため、明確な理由なく内定取り消しや解雇をするのは違法です。
第十六条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
引用:e-gov 法令検索
解雇の理由は社会的に見て合理的だと判断されるものでなければいけません。内定取り消しであっても、違法になり損害賠償請求の対象となる可能性があるので十分に留意してください。
採用プロセスの初期段階でリファレンスチェックをしておくと、解釈の齟齬から不当解雇とみなされるのを避けられるでしょう。
9.手軽に使える『RoboRoboリファレンスチェック』
手軽に低コストでリファレンスチェックをするなら『RoboRoboリファレンスチェック』がおすすめです。
採用プロセスの効率化を目指したい方は、導入をご検討ください。
9-1.『RoboRoboリファレンスチェック』の特徴3つ
『RoboRoboリファレンスチェック』は以下3つの特徴があり、これによりリファレンスチェックを効率よく手軽に行えます。
特徴① まとめて候補者をチェック
リファレンスチェックを人に頼んでインタビューやアンケートを行う場合、個別の対応が必要です。
しかし『RoboRoboリファレンスチェック』なら複数の候補者をまとめて調査できます。
調べたい候補者とキーワードを設定したら、あとは1クリックするだけでチェックが開始されます。
リファレンスチェックの結果が出るとメールで通知されるため、待ち時間も無駄になりません。
特徴②AIがまとめて判別
複数の候補者をリファレンスチェックする場合に心配になるのが、情報量です。
見るべき情報が膨大ではチェック結果を確認するのも非常に手間がかかります。
しかし『RoboRoboリファレンスチェック』はAIが情報を自動判定するため安心です。
3段階に分けて順位づけし、法令・倫理違反のリスクが高いと考えられる情報を表示します。
結果の確認にも手間がかからないため、他ツールと比較しても効率的なリファレンスチェックが実現します。
特徴③ 低価格で利用できる
『RoboRoboリファレンスチェック』は、1名あたり100〜200円と非常にリーズナブルです。
初期費用は無料で、調査結果も平均1分でわかるため、他社と比較しても手軽に利用できるでしょう。
とくに法令や倫理違反についてのリファレンスチェックを重点的に行いたい方におすすめです。
9-2.『RoboRoboリファレンスチェック』を利用する流れ
『RoboRoboリファレンスチェック』は、以下3ステップで利用を開始できます。
①採用候補者の名前を登録
まずは調べたい採用候補者の名前を登録してください。
複数人をまとめてチェックできるので、調査したい人を一括で登録するのがおすすめです。
さらに、調査に使うキーワードも同時に登録してください。法令や倫理違反が疑われるキーワードを登録することで調査できます。
自社独自の設定も可能ですし、RoboRoboが推奨するキーワードを利用すれば、手間がありません。
②リファレンスチェックの開始
登録が完了したら1クリックするだけで、リファレンスチェックが開始されます。
リファレンスチェックには、平均して1人あたり1分程度かかります。
調査が完了するとメールが届くため、画面を開いて待っている必要はありません。
③リファレンスチェック結果の確認
リファレンスチェックが完了したら、結果を確認してください。
AIが自動でリスク度別に3段階評価していますので、リスクが高いと判断されたものから見ていくとスムーズです。
10.まとめ|リファレンスチェックはトラブルを避けるために必要不可欠!
リファレンスチェックは、採用後の早期退職やトラブル発生のリスクを抑えるために必要不可欠です。
なぜなら、自社イメージを健全に保ち、安定した経営をするために役立つからです。
リファレンスチェックを行う方法は複数ありますが、手軽にコストをかけずに行えるツールの活用をおすすめします。
とくにリファレンスチェックの導入が初めての場合は、初めに利用した方法が「当たり前」という認識になりやすいので注意が必要です。
たとえば、代行サービスを利用して「高額な調査費用を払うのは当然」と思ってしまったり、自社で行うことで「手間がかかるのは当たり前」と思うこともあるでしょう。
コストの高さや作業の煩雑さに負担を感じている場合は、他の方法でリファレンスチェックを行う事をおすすめします。
『RoboRoboリファレンスチェック』は無料トライアルを実施していますので、ツールの使用感を体験して他の方法と比較してみると良いでしょう。
11.リファレンスチェックについてよくある質問
リファレンスチェックについて、多くの人が疑問に思うこと8つについて見ていきます。
- Q1. リファレンスチェックとは?
- Q2.リファレスチェックをするメリットは?
- Q3.リファレンスチェックのやり方は?
- Q4. リファレンスチェックを行うタイミングは?
- Q5. リファレンスチェックで調べる内容は?
- Q6. リファレンスチェックは拒否される?
- Q7.リファレンスチェックが違法になるケースは?
- Q8. リファレンスチェックを頼める人がいない場合は?
Q1. リファレンスチェックとは?
実際に採用した後、早期に退職したりトラブルを起こしたりするリスクを軽減するために行います。
近年では、従業員がSNSで倫理的ではない行動を投稿し、そのたった1つの投稿によって企業が大損害を受ける事例が増えています。
自社ブランドの信用を維持していきたいのであれば、リファレンスチェックを取り入れましょう。
Q2.リファレスチェックをするメリットは?
自社ブランドを守るだけでなく、ミスマッチを防いで早期退職や人間関係のトラブルを避けられます。
「なるべく長く働いてほしい」「候補者のことを深く知ってから採用したい」と感じるなら、リファレンスチェックを実施しましょう。
以上3つのメリットについてより詳しく知りたい方は、本記事2章を参照してください。
Q3.リファレンスチェックのやり方は?
大きく分けると3つあり、自社で行う場合にはリファレンス先を探す方法によってさらに2つに分かれます。
かかる時間や手間・コストを最小限に抑えたいなら、ツールの利用がおすすめです。
ツールの利用がおすすめである理由をより詳細に知りたい方は、本記事3章でリファレンスチェックのやり方をお読みください。
Q4.リファレンスチェックを行うタイミングは?
- 選考中
- 内定が決まったオファー前
- 内定後
早い段階で行うほど候補者を絞りやすく、面接で質問したいことを個別化できます。
しかし、実施する人数が多いためコストが嵩むので注意が必要です。
逆に遅い段階で行うと、実施する人数が少ないためコストを抑えられます。
一方で、倫理観に問題が見つかった際に内定取り消しになり、採用する人を再考する手間がかかります。
自社の予算や選考プロセスなどを考慮した上で、選んでみてください。
なお、ツールを活用するとコストを抑えられるため「早期に行いたいけど予算が足りない」という方は、リファレンスチェックツールの導入を検討してみましょう。
Q5.リファレンスチェックで調べる内容は?
以上を調べるために、候補者をよく知る前職の同僚や上司などに質問をします。
それぞれの内容について、どのような質問をしたらいいのか知りたい方は本記事5章を参照してください。
Q6.リファレンスチェックは拒否される?
リファレンスチェックツールを使う場合、第三者に依頼する必要がなくなり、拒否されるリスクが減ります。
「拒否されないようにしたい」と感じるなら、リファレンスチェックツールの活用も検討してみてください。
Q7.リファレンスチェックが違法になるケースは?
Q8.リファレンスチェックを頼める人がいない場合は?
調査することで、倫理や法令にそぐわない発言がないかがわかります。
日常的に使用しているSNSアカウントは、本音が出やすく普段の人柄が滲み出るものです。
面接の限られた時間では見抜きにくい候補者の一面を知れるでしょう。
ちなみに『RoboRoboリファレンスチェック』なら、投稿数が多いアカウントでも1クリックで調査でき、調査結果が出るまで待つだけです。
調査が完了するとメールで通知されるので、通知されるまで他の業務をしていれば待ち時間も無駄になりません。
さらに、調査結果はAIが自動判定します。
見るべきものから順番に整理されたデータが表示されるため、確認作業の手間を大幅に削減できます。
『RoboRoboリファレンスチェック』は無料トライアルを実施しており、実際の採用候補者について10件まで無料で調査できます。
興味がある方はまずは無料でリファレンスチェックを始めてみてください。