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雇用とは?意味や種類、必要書類から採用時のリスクチェックまで解説

労働人口の減少や採用難が続く昨今、適切な雇用管理の重要性を実感している人事担当者・管理職の方も多いでしょう。

企業に求められているのは、雇用の定義を再確認して最適な形態を選び抜くこと、そして不祥事リスクを徹底して抑え込むコンプライアンス意識です。また、雇用の定義や全8形態を整理し、実務やリスク管理を効率化する仕組みの構築も求められます。

そこで本記事では、雇用の定義や種類、企業が講ずべき対策やリスクチェックの効率化手法について解説します。

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雇用とは何か?労働との根本的な違い

雇用という言葉は日常的に使われていますが、その法的な実態を正確に説明できる人は少ないものです。まずは雇用の概念について、法律上の定義や類似する言葉との違いから、正しく整理していきましょう。

法律が定める雇用の定義

民法第623条における雇用の定義は、一方が労働に従事することを約束し、相手方がこれに対して報酬を与えることを約束することで成立する契約とされています。

ここで重要なのは、雇用は双務契約である点です。働き手は労働力を提供する義務を負い、雇い主は賃金を支払う義務を負うという、対等な合意がベースにあります。

さらに労働契約法では、労働者が使用者に「使用されて」働くという実態が重視されます。作業の委託ではなく、組織の一員として指揮命令下に入るという点が、法的観点からの雇用の特徴です。

「労働」と「雇用」の決定的な違い

雇用とは

労働とは、雇い主との契約に沿って働く行為そのものを指します。一方で雇用とは、その労働を対価と引き換えに提供し合う契約上の関係を指す言葉です。

例えば、ボランティアや家事も労働ですが、そこに報酬や契約がなければ雇用には当たりません。

労働と雇用の認識がズレてしまうと、サービス残業や不適切な業務指示といったトラブルを招いてしまいます。明確な合意に基づいた法的な枠組みであることが、雇用の最大の特徴です。

雇用関係の成立に必要な3つの要素

雇用関係が法的に成立しているとみなされるのは、以下の3つの要素が揃っているケースです。

  • 仕事の依頼と承諾
  • 指揮監督下の労働
  • 報酬の支払い

      雇用には、雇い主が業務を命じ、労働者がこれに合意している状態が必要です。また、働く場所や時間、業務の進め方などは雇い主の指示に従う必要があり、これを専門用語で使用従属性といいます。さらに、提供した労働に対して、対価として賃金が支払われることが絶対条件です。

      これら3つが揃うと、たとえ書面による契約書を交わしていなくても、法的には雇用関係があると判断されます。これらを明文化し、トラブルを抑制しなくてはなりません。

      雇用・業務委託・請負の判断ポイント(使用従属性)

      実務において、雇用か外注かを分ける法的基準が「使用従属性」です。これは、「働き手が雇い主の指示にどの程度縛られているか」という支配力の強さを指します。

      この従属性が強いと雇用、弱いと外注とみなされます。これらの判別を見誤ると厳しい罰則の対象となるケースもあるため、以下の3つのポイントで正しく見極めましょう。

      指揮命令権が誰にあるか

      使用従属性を判断する最大の柱が、この指揮命令権の有無です。

      雇用の本質は「労働力の提供」であり、働き手は雇い主の具体的な指示に従う義務を負います。具体的には、いつ、どこで、どのような手順で仕事を進めるかについての細かい指定・管理があることです。

      対して業務委託や請負では、発注者は成果物を求める立場であり、そのプロセスにまで口出しはできません。外注先に対して勤務時間や作業手順を細かく命じている場合、たとえ業務委託契約であっても、法律上は雇用とみなされるリスクがあります。

      「仕事のやり方にまで口を出せるかどうか」が、契約の性質を左右する決定的な境目です。

      報酬が何に対して支払われるか

      支払うお金が「何への対価か」に注目すると、使用従属性の有無がより鮮明になります。

      雇用の報酬(給与)は、労働そのものや拘束された時間に対して支払われます。たとえ成果が思うように上がらなくても、働いた時間分の賃金を支払う義務が生じるのが雇用の特徴です。これを、通説では「対価的性格」と呼びます。

      一方、請負や委任契約で支払われるのは、あくまで「仕事の完成」や「業務の遂行」に対する対価です。実働時間にかかわらず、約束した成果が出れば所定の報酬額を支払う義務があります。

      時給や日給などの支払い体系をとっている場合は、「労働時間に対してお金を払っている」と判断されやすくなるため、注意が必要です。

      業務遂行に拒否権や自由があるか

      仕事の依頼をその都度断る権利があるか否かも、雇用と業務委託や請負を判別するポイントです。

      雇用関係では、労働者は雇い主からの正当な業務指示を拒否できません。また、契約した本人の代わりに、代理人を勝手に出勤させることも不可能です。

      一方業務委託は、個別の依頼に対して拒否する自由があります。また、請負であれば、契約内容によっては別の担当者に作業を任せる代替性も認められます。こうした自由が認められない現場は、実態として雇用に近いとみなされます。

      形式的な契約名目よりも、この「自由度の有無」が実務上の大きな判定基準です。

      雇用の4つのカテゴリーと全8形態

      雇用は、大きくは4つのカテゴリーに、そこから細分化すると8つの形態に分類されます。自社に最適な形を選ぶため、それぞれの特徴を正しく理解しましょう。

      期間の定めがない正規雇用

      正規雇用は、企業と直接契約を結び、定年まで期限の定めなく働く最も安定した形態です。総じて正社員と呼ばれることが多く、長期的な人材育成やノウハウの蓄積を重視する企業向けの雇用の形といえます。

      フルタイム正社員

      フルタイム正社員は、企業の成長を長期的に支える標準的な雇用形態です。期限の定めがなく、昇給や賞与、退職金制度などの待遇を整備した上での雇用が一般的です。

      この雇用形態には、将来的に組織の中核を担う、多才な人材を育てやすいという特長があります。一方で、解雇規制が厳しく、一度雇用すると簡単には契約解消できないという側面もあり、ミスマッチのないよう慎重な人選が求められます。

      短時間正社員(限定正社員)

      短時間正社員(限定正社員)は、育児や介護、自身のライフスタイルに合わせて働く形態です。2019年の働き方改革関連法施行により、多様な働き方の実現が急務となったことで、急速に普及が進みました。

      勤務時間や場所を限定しつつフルタイムと同等の待遇を保てるため、優秀な人材の離職を防ぐ効果があります。この制度の導入によって採用の母集団形成が見込める一方、既存社員との評価制度の整合性や、不公平感が出ないような運用ルールの整備が必要です。

      柔軟な働き方を支える非正規雇用

      非正規雇用は、有期契約や短時間勤務など、業務量や期間に応じて柔軟に調整できるカテゴリーです。繁閑の差がある現場や、特定の専門業務を短期間任せたい場合など、経営効率を高める上で欠かせない選択肢といえます。

      契約社員・嘱託社員

      契約社員・嘱託社員とは、雇用期間の定めがある形での直接雇用です。

      特定のプロジェクト期間や欠員補充、定年後の再雇用などの場面で活用されます。職務内容や条件を契約ごとに個別に設定でき、専門スキルの高い人材を必要な期間だけ迎え入れることが可能です。

      ただし、契約更新が5年を超えると、労働者の希望により無期雇用へ転換する「無期転換ルール」が適用されます。更新を繰り返す場合は、あらかじめ契約更新の基準を明確にし、社員と合意を取っておく必要があります。

      パートタイム労働者・アルバイト

      パート・アルバイトは、週の労働時間がフルタイム正社員より短い形態です。学生や主婦層など、スキマ時間での労働を希望する層を確保するのに適しています。採用コストを抑えやすく、シフト調整によって人員を柔軟に管理できるのが利点です。

      一方で、2024年以降の社会保険適用拡大(※2)により、一定の条件を満たす場合は社会保険への加入義務が生じる点に留意しなくてはなりません。正社員との間で、不合理な待遇差を設けない配慮も必要です。

      外部の労働力を活用する間接雇用

      間接雇用は、派遣会社を通じて労働力を確保する形態です。採用実務の手間を省きつつ、必要なタイミングで即戦力をスピーディーに迎え入れられます。間接雇用の2つの形態の違いを把握しておきましょう。

      登録型派遣

      登録型派遣は、最も一般的な派遣形態です。派遣会社に登録されている人材を、必要な期間だけ受け入れます。

      自社で求人広告を出したり面接を行ったりするコストが不要で、急な欠員や期間限定の増員に迅速に対応できるのが強みです。給与計算や社会保険の手続きも派遣会社が行うため、労務管理の負担を大幅に軽減できます。

      ただし、派遣法特有の制限(※1)には注意が必要です。例えば、同一人物が同じ部署で働けるのは原則3年までとなっています。これを超えて継続を希望する場合は、直接雇用への切り替えなどの対応を検討しなくてはなりません。

      常用型派遣

      常用型派遣とは、派遣会社の正社員を自社に受け入れる形態です。登録型派遣に比べてスキルの安定性が高く、長期的なプロジェクトや高い専門性が求められる職種に向いています。

      スタッフの雇用が派遣会社側で保証されているため、契約終了による突然の離職リスクが低く、現場の戦力として長く定着しやすいのがメリットです。派遣料金が登録型より割高になる傾向はありますが、教育の手間を最小限に抑えつつ、安定した労働力を確保できます。

      これからの主流となる新しい雇用モデル

      近年の雇用形態には、従来の枠組みにとらわれない選択肢が広がっています。これからの主流になるといわれている、2つの新しい雇用モデルについても理解を深めておきましょう。

      メンバーシップ型雇用

      メンバーシップ型雇用とは、「人に仕事を割り振る」という日本独自の雇用モデルです。

      企業が職務を限定せず採用し、ジョブローテーションを通じて多角的な経験を積ませます。これにより、組織全体にフィットしたゼネラリストを育成できるのが特徴です。

      景気や業務の変化に応じた柔軟な配置転換が可能なため、終身雇用を前提とした安定的な組織運営に適しています。一方で、職務範囲が曖昧になりやすく、個人の専門性が高まりにくい側面に注意が必要です。

      ジョブ型雇用

      ジョブ型雇用は、職務内容をあらかじめ定義し、その仕事に最適なスキルを持つ人材を割り振る欧米型のモデルです。明確な職務記述書に基づき、成果や専門性で評価を行うため、専門職の採用や高度なスキルの確保に向いています。

      転勤や意図しない異動が発生しないため、プロ意識の高い人材を惹きつけやすいのが利点です。ただし、担当職務がなくなれば契約が終了するというシビアな側面もあり、企業側には厳格な評価制度の設計と運用能力が問われます。

      雇用主が遵守すべき3つの法的義務

      従業員を雇用する以上、企業には法律で定められた責任が生じます。最低限の義務を怠ると、高額な賠償や社会的信用の失墜、最悪の場合は刑事罰を招く可能性もあります。

      この章では、実務上特に遵守すべき3つの法的義務を整理しました。

      雇用の基本ルールを定めた労働三法の遵守

      労働三法は、以下の3つで構成されています。

      • 労働条件の最低基準を定める「労働基準法」
      • 結権を守る「労働組合法」
      • 労使紛争を予防・解決する「労働関係調整法」

      これらは働く人の権利を守るための大原則であり、経営者が守るべき絶対のルールです。軽視すれば、深刻な法令トラブルを招くだけでなく、企業の社会的信用を揺るがしかねません。

      健全な組織運営を続けるためにも、この三法の正しい理解は経営の基本中の基本といえます。

      条件を満たす労働者への社会保険・労働保険の加入

      労働保険と社会保険への加入は、企業の義務です。2024年10月からは適用範囲が拡大され、従業員数51人以上の企業では、週20時間以上働くパート・アルバイト等の短時間労働者も、社会保険の加入対象となりました。

      「本人の希望だから」と未加入のままにすることは許されず、要件を満たせば強制加入となります。加入漏れは過去に遡った保険料の支払いや罰則を招くため、自社の対象範囲と基準を正確に把握しておく必要があります。

      従業員数や形態に応じた法的作成・届出の義務

      雇用主が遵守すべき法的な義務として、書類の作成と届出があります。

      たとえば、従業員が10名以上なら、就業規則の作成と労基署への届出が義務です。また、法定時間を超えて残業をさせる場合には、現場の合意として「36協定」を締結する必要があります。これは労使間で時間外労働の枠組みを合意し、届け出ることで初めて残業が可能になる重要な契約です。

      さらに、規模に応じて障害者雇用の報告や、納付金の支払いといった義務も生じます。「知らなかった」では済まされない法的リスクから会社を守るためにも、一連の手続きを着実に進めましょう。

      雇用が外注よりも高コスト・高リスクな理由

      雇用は組織の基盤を固められる一方で、経営面では外注とは比較にならないほどの重い責任とコストを伴います。

      この章では、雇用特有のシビアなコストとリスクの実態を解説します。

      額面給与以外に発生する法定福利費の負担

      従業員を雇用すると、額面給与以外に法定福利費というコストが発生します。これは社会保険料や労働保険料の会社負担分のことで、概算で額面給与の約15%にのぼります。

      例えば、月給30万円の社員を雇う場合、企業の実質的な負担額は約35万円です。これに加えて通勤手当や福利厚生費、さらには将来の退職金の積み立てなどを考慮しなくてはなりません。それらを含めた人件費は、額面の1.5倍から2倍近くまで膨らむケースも珍しくないでしょう。

      外注であれば請求書通りの金額で済みますが、雇用は法定福利費が固定費として重くのしかかることを知っておく必要があります。

      労働契約法による解雇権濫用の法的ハードル

      日本では、一度雇用した従業員を辞めさせることは極めて困難です。

      労働契約法第16条では、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合の解雇は無効と定められています。(※5)能力不足や多少の素行不良程度では、一方的に解雇するのは不可能です。

      不当解雇と判断されれば、多額の解決金やバックペイの支払いを命じられ、企業イメージも失墜します。「合わなければ契約を終える」という選択ができる外注に対し、雇用は「相手の人生を背負う」という、後戻りしにくい法的責任を伴うのが実情です。

      教育・研修期間における生産性低下のコスト

      新しく人を雇う際に、見落としがちなのが教育に伴う見えないコストです。

      新人が自走できるようになるまでには、ある程度の時間を要します。給与が発生する一方で、生産性はほぼゼロで、教育担当者のリソースを奪うためマイナスになるケースも少なくありません。

      本来得られるはずだった利益まで考慮すると、その総額は数百万単位に及ぶこともあります。さらに早期離職が発生すれば、それまでの投資はすべて無駄となり、再採用のコストまで上乗せされます。

      即戦力として期待できる外注に比べ、雇用は育てるリスクを孕んだ長期投資であることを覚悟しなくてはなりません。

      雇用において実務担当者がやるべき全手順

      入社前後の手続きは多岐にわたり、期限も厳しいため、場当たり的な対応は禁物です。書類の回収から行政手続き、そして法律で義務付けられた帳簿の整備まで、実務担当者がやるべき手順を整理しました。

      内定から初出勤までに回収すべき必要書類一式

      入社当日に書類が足りないという事態を防ぐため、内定後の早い段階でアナウンスを行いましょう。回収すべき書類は、大きく分けて以下の4つのカテゴリーに分類されます。

      【契約・基本情報に関するもの】

      • 雇用契約書、労働条件通知書
      • 住民票

      【社会保険・税関連(前職がある場合など)】

      • 年金手帳 または 基礎年金番号通知書
      • 雇用保険被保険者証
      • 源泉徴収票(年内入社で年末調整を行う場合)

      【マイナンバー・本人確認】

      • マイナンバーカード(または通知カード)の写し
      • 本人確認書類(運転免許証やパスポートの写し)

      【実務・福利厚生関連】

      • 給与振込先の口座情報
      • 通勤経路届
      • 身元保証書(会社規定により必要な場合)

      不備なく揃えられるよう、チェックリストを作成して採用者に送付するのがおすすめです。

      入社から10日以内に完了させるべき行政手続き一覧

      入社直後の行政手続きには、それぞれに期限があります。主要な手続きを一覧表にまとめました。

      手続き名 提出先 期限
      健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届 年金事務所 入社から5日以内
      雇用保険 被保険者資格取得届 ハローワーク 入社翌月の10日まで
      給与所得者の扶養控除等申告書 自社保管 最初の給与支払まで
      住民税の特別徴収 切替届出書 各市区町村 随時

      これらの手続きは、そもそも書類回収に不備があると進められません。特に健康保険は従業員の生活に直結するため、最優先で進める必要があります。

      法律で作成・保存が義務付けられた法定三帳簿の整備

      労働基準法に基づき、企業には以下の3つの帳簿を整備・保存する義務があります。現在は電子データでの管理も認められていますが、修正履歴が残るなど、客観性が担保されていることが必須条件です。

      帳簿名 主な記載内容 保存期間
      労働者名簿 氏名、生年月日、履歴、入社年月日、従事する業務など 退職・死亡の日から5年間(当面は3年間)
      賃金台帳 労働日数、時間数、残業手当、各種控除など、給与の計算根拠の詳細 最後の記入日から5年間(当面は3年間)
      出勤簿(タイムカード等) 始業・終業時刻、休憩時間など、日ごとの客観的な記録 最後の記録日から5年間(当面は3年間)

      保存期間は、法改正により原則5年となりましたが、当面の間は経過措置として3年が適用されます。

      なぜ今の時代は雇用前のリファレンスチェックが不可欠なのか

      現代の企業にとって、新しい人材を迎え入れることは、ミスマッチやコンプライアンスリスクを招き入れることと隣り合わせです。

      採用前のリファレンスチェックは、候補者を疑うことではなく、企業ブランドと組織を守るための必須プロセスへと変化しています。

      たった一人のトラブルが企業ブランドに与える致命的なダメージ

      従業員の不祥事は、もはや個人の過失では済まされない時代です。

      SNSでの不適切な投稿や過去のコンプライアンス違反などが発生すれば、世間はその人物を雇った企業の管理責任を厳しく追及します。ネット上の炎上は瞬時に広がり、ブランドイメージの失墜や顧客離れ、取引停止といった大打撃を企業に与えます。

      事後の謝罪や対応に費やす膨大なコストを考えれば、採用前にファクト情報を確認しておく重要性は明白です。事前チェックは、長年築き上げた企業の信頼を守るために不可欠な投資といえます。

      履歴書や面接だけでは見抜けない隠れたリスクの実態

      採用選考で最も警戒すべきは、履歴書や面接からは見えない不都合な事実です。採用候補者は自分を良く見せようとするため、過去のトラブルや法令違反、倫理違反などの事実を隠そうとする傾向があります。

      第三者を通じた定性的なヒアリングだけでは予定調和な回答になりやすく、客観的なファクト情報を得るのは容易ではありません。WebやSNSを含めた広範な調査で定量的・客観的な事実確認を行うことが、有効なリスクヘッジとなります。

      「一部の人間だけでいい」という思い込みが招く防犯の死角

      「役員やハイレイヤー層だけチェックすればいい」という考えは、企業防衛において致命的な死角となります。炎上やトラブルのリスクは役職に関係なく、すべての雇用形態に潜んでいます。

      企業の評判を失墜させるSNSの不適切投稿などは、アルバイトや若手スタッフによって発生するケースも少なくありません。

      企業の信頼とブランドを守るためには、雇用形態や役職を問わず全採用候補者を対象とした一貫したリファレンスチェック体制が必要です。

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      雇用に関するよくある質問

      FAQ

      最後に、多くの経営者や人事担当者が直面する雇用の疑問に対し、実務上の重要ポイントを絞って回答します。

      従業員を新しく雇用する際に使える助成金はある?

      まず代表的なものとして、非正規から正社員への転換を支援するキャリアアップ助成金があります。高齢者や障害者を雇い入れる際の特定求職者雇用開発助成金も、広く活用されています。(※6)

      ただし、多くの助成金で採用前の計画届が必要な点に注意が必要です。法改正による変更も多いため、事前に最新の受給要件を確認しましょう。ハローワークなどの公的機関や専門家と連携することで、申請をスムーズに進められます。

      定年を迎えた従業員を継続して雇う際のルールは?

      高年齢者雇用安定法により、企業は希望する従業員全員を65歳まで雇用する義務を負っています。さらに、70歳までの就業機会の確保も努力義務とされました。(※7)

      定年後に、新たな条件で契約し直す再雇用制度が一般的です。その際は、業務内容や賃金体系の変更点を明確にし、本人と合意を得る必要があります。

      熟練のスキルやノウハウをいかに後進へ伝承してもらうかという視点で、人手不足の解消や企業成長につなげていきましょう。

      障害者雇用の義務化にはどのように対応すべき?

      障害者雇用促進法に基づき、一定規模以上の企業には、一定割合以上の障害者を雇用する義務があります。(※8)

      法定雇用率は段階的に引き上げられており、2026年3月現在は2.5%ですが、7月からは2.7%へと上昇します。(※9)対象企業の範囲も、従業員数37.5人以上へと順次拡大されるため、多くの中小企業にとって避けては通れない課題です。

      未達成時の納付金だけでなく、達成時の調整金制度もあります。多様な人材が活躍できる職場環境の整備が、組織の底力を高める契機になると捉えましょう。

      雇用を正しく理解することが企業の成長に直結する

      雇用とは、働き手と雇い主が「労働の提供」と「対価の支払い」を互いに約束し合う対等な関係を指します。まず、外注との違いを正しく見極めることが大切です。さらに、現代の企業運営では、法的な義務の遵守や、入社前のリスク管理の徹底が欠かせません。

      とはいえ、多忙な現場で詳細なコンプライアンス調査を行うのは容易ではありません。そこで活用したいのが、AIで調査を自動化する『RoboRoboコンプライアンスチェック』です。

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      【参考】
      ※1 「厚生労働省 派遣法」を加工し作成
      ※2「厚生労働省 社会保険の加入対象の拡大について」を加工し作成
      ※3「厚生労働省 労働条件明示」
      ※4「厚生労働省 時間外労働の上限規制」を加工し作成
      ※5「法令検索 労働契約法」を加工し作成)
      ※6「キャリアアップ助成金・特定求職者雇用開発助成金」を加工し作成
      ※7「高年齢者雇用安定法の改正~70歳までの就業機会確保~」を加工し作成
      ※8 「障害者雇用促進法」を加工し作成
      ※9「障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について」を加工し作成