「反社チェックのタイミングとは？」
「反社チェックの必要性は？」
反社チェックを行うときに上記のような疑問を持った方がいるのではないでしょうか。
結論、反社チェックを行うタイミングは「取引開始前」がベストです。自社の企業価値と従業員を守るために、反社チェックは欠かせません。
この記事では、反社チェックの具体的なタイミングや必要性を詳しく解説すると同時に、 取引先が反社会的勢力だった場合の対処方法や反社チェックの注意点も解説していきます。
目次
反社チェックとは？
「反社チェックって何？」と疑問を持っている方がいるでしょう。
反社チェックとは、従業員や取引先が反社と関係を持っているかどうかを見極める作業のことです。暴力団や半グレ集団などの反社会的勢力から会社と従業員を守るためには、反社チェックを行う必要があります。
特に、2007年に政府から発令された「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」（参照：法務省）や各都道府県の暴排条例によって反社との関係遮断が強く求められており、反社チェックは欠かせません。
とはいえ、反社チェックの方法がわからない方もいるため、 以下に具体的な方法を紹介しています。
- インターネットで検索する
- 専門調査会社に依頼する
反社チェックをする際の参考にしてください。
①インターネットで検索する
反社チェックの方法として、インターネットで検索する方法があります。
インターネット上には、企業の基本情報(公知情報)や、SNSや口コミ(風評情報)など、さまざまな情報が掲載されています。
そのため、Yahoo!やGoogleといった検索エンジンを使って、取引先に関わる情報を調べることが可能です。
検索のやり方は、法人名や役員名とともにネガティブキーワードを組み合わせて検索します。検索した結果、反社との関係性があれば、過去の事例や出来事などが出てくるようになるため、調べやすいです。
以下がネガティブキーワードの例です。
- 暴力団
- 検挙
- 摘発
- 逮捕
- 脱税
- 行政処分
- 詐欺
- 不正
- 横領
また、インターネットでは以下のような情報を調べることが可能です。
- 企業の基本情報を確認する
- 法人登記を確認する
- 新聞記事のデータベースを確認する
インターネットで入念に調べておけば、反社と取引してトラブルに巻き込まれる可能性を低くできるでしょう。以下で紹介する内容をぜひ参考にしてください。
(1)企業の基本情報と風評情報を確認する
インターネットでは、企業の基本情報と風評情報を確認できます。
企業の基本情報のような世間に公表されている情報(公知情報)や、SNS・掲示板で書かれている会社の噂(風評情報)などを無料で気軽に調べられる点は、嬉しいポイントです。
特に企業の基本情報は隠蔽されている可能性があるため、隠蔽することが難しい風評情報を確認することで情報の信憑性が上がります。
具体的には、企業名とネガティブキーワードを掛け合わせ、企業の基本情報とSNSや口コミを調べるのが良いでしょう。
コストがかからない分、情報量が多いため収集するのに時間がかかってしまいますが、信憑性の高い情報を得るためにも企業の基本情報と風評情報の確認は必須です。
(2)法人登記を確認する
企業の基本情報を確認する方法の1つとして、法人登記の確認があります。
法人登記は、国税庁が出しているサイト「法人番号公表サイト」（参照：国税庁）にて商号や名称、本店所在地を入力することで確認できます。
取引先を上記の方法で検索して、法人番号がない場合や短期間で商号と本店所在地が変更していた場合は、反社の可能性が高いです。また、イメージがつかない事業が多数掲載されている場合も反社の危険性があるため、注意しましょう。
(3)新聞記事のデータベースを確認する
インターネットで反社チェックを行う方法として、新聞記事のデータベースの確認があります。
インターネット上には、各新聞会社の記事をデータベース化したものがあり、各新聞会社のサイトにて調べられます。
新聞記事の情報は、過去の違法行為やスキャンダル、行政処分の内容などが記載されており、Google検索よりも充実した内容を探しやすい点がメリットです。
検索する際は、取引先の法人名や役員名、「過去20年分」といった範囲を設定して探すとより信ぴょう性の高い情報を得られやすくなります。
ただし、上記で紹介した「企業の基本情報の確認」や「法人登記の確認」とは違い、新聞記事を閲覧するには有料の場合が多いため、予算内でチェックできるようにしましょう。
②専門調査会社に依頼する
専門調査会社に依頼するのも、反社チェックの方法として挙げられます。ここでいう専門調査会社とは、信用調査会社や興信所です。
専門調査会社は、内定調査や自社で用意している反社データベースの検索などを行い、取引先について調べてくれます。
専門調査会社に依頼することで、インターネット上には無い情報を確認できるため、信ぴょう性の高い情報を得られるようになります。
インターネットで反社チェックを行った際に、取引先が疑わしく詳しい情報が必要となった場合は専門会社への依頼がおすすめです。
反社チェックはなぜ必要なのか？
反社チェックが必要な理由は、主に以下の4つです。
- 政府指針に従うため
- 暴力排除条例を守るため
- 企業価値を維持させるため
- 反社への資金源を守るため
反社チェックの必要性を理解しておくと、会社全体のコンプライアンス意識が向上し、結果的に会社や従業員を守れるようになるでしょう。
反社チェックの必要性がわからない場合は、ぜひ参考にしてください。
①政府指針に従うため
反社チェックが必要な理由の1つは、政府指針に従うためです。
2007年に政府は「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」(参照：法務省)を発表しています。
指針の中には、「反社会的勢力による被害を防止するための基本原則」が定められており、各企業は反社と関わらないために反社チェックを行う必要があります。
基本原則は下記の通りです。
1 反社会的勢力による被害を防止するための基本原則
○ 組織としての対応
○ 外部専門機関との連携
○ 取引を含めた一切の関係遮断
○ 有事における民事と刑事の法的対応
○ 裏取引や資金提供の禁止 を記載して説明する
参照：法務省「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」
反社会的勢力の被害を防ぐためにも、政府指針に従い、反社チェックを行いましょう。
②暴力団排除条例を守るため
反社チェックの必要性として、暴力団排除条例が挙げられます。暴力団排除条例(以下、暴排条例)とは、一般市民と反社との接触防止を目的として各都道府県・自治体が定めているものです。
反社に対するさまざまな法律に基づき、警察が反社を取り締まることになっていますが、数多く存在する反社全てを取り締まることが難しいため暴排条例が生まれました。
各都道府県や自治体によって条例の内容は異なるため、自社が該当する都道府県や自治体の暴排条例を確認する必要があります。
暴排条例に則って反社チェックを行うようにしましょう。
参照：
警視庁「東京都暴力団排除条例」
③企業価値を維持させるため
企業価値を維持させるために反社チェックは必要です。もし反社と関係を持ってしまった場合、「あの会社は反社と取引しているから危険」と世間から敬遠されてしまいます。
たとえ騙されていたとしても、外部からは騙されていたかどうかはわかりません。また、反社と関係を持ってしまうと企業の印象が悪くなるとともに顧客が離れ、取引停止が懸念されるでしょう。
反社との関係を断ち、企業の存続のために反社チェックをする必要があることを覚えておきましょう。
④反社への資金源を遮るため
反社チェックは反社への資金源を遮るために必要です。反社と関係を持ってしまうと反社に資金提供をすることになり、犯罪行為に手を貸しているとみなされます。
反社へ資金を提供してしまうと、詐欺や恐喝などの悪質な活動を増強させてしまい、反社の規模も大きくさせてしまうことにもなりかねません。
反社への資金提供を遮ることによって、詐欺や恐喝などの悪質な犯罪行為を防ぐことに繋がります。上記の理由から反社の資金源を遮り、悪質な活動をさせないためにも反社チェックを行いましょう。
反社チェックが必要なタイミングとは？
反社チェックを行うタイミングは、主に以下の通りです。
- 取引と契約締結前
- 取引の継続と契約更新前
- 従業員の採用時
- 資金到達と上場審査前
企業は反社との一切の関係遮断を求められているため、必要な場面で都度反社チェックを行う必要があることを押さえておきましょう。
それでは、順番に解説します。
①取引と契約締結前
反社チェックを行うタイミングとして、取引前と契約締結前が有効的です。
取引前に反社だと断定できれば、無駄な労力や時間を反社に割くことが無くなり、脅迫や暴力行使といったトラブルが起きる前に関係を断つことができます。
関係性を断ち切ることができれば、反社による被害を受けることなく、企業のイメージを損ねることも防げるでしょう。
チェックのコツとして、インターネットや専門調査会社、弁護士や税理士などを確認し広範囲にわたって入念に調査する必要があります。
また、取引前や契約締結前に調査が間に合わない場合も想定して、「調査結果によっては契約を解除する」という内容を取引先との契約書に加えるのも効果的です。
上記を踏まえて、取引と契約締結前に反社チェックを行いましょう。
②取引の継続と契約更新前
取引の継続と契約更新前にも反社チェックを行いましょう。
取引前に反社チェックを行った際に、反社ではなかったとしても、取引開始後や契約締結後に密かに反社と関わりを持つ可能性もあり得ます。
契約書に反社との関わりがあった場合は契約を解除する旨を記載し、取引の継続や契約更新前に限らず定期的に反社チェックを行うことがコンプライアンスの観点から見ても良いといえます。
上記の内容から反社との関わりを絶つために、取引の継続と契約更新前に反社チェックを行いましょう。
③従業員の採用時
従業員の採用時も、反社チェックを行うベストなタイミングです。
反社は暴力団やヤクザといった「集団」だけではなく、反社会的な思想を持った個人も該当するため、従業員が反社かどうかを確認する必要があります。
従業員自体が反社もしくは反社と関わりを持っていた場合、罰則や行政指導を反社だった従業員が受けるだけではなく、雇用している企業も受けてしまいます。
行政処分が下される可能性もゼロではないため、そのような状況に陥らないためにも採用時に反社チェックも含めた契約書の提出を求めると効果的です。
自社や既存の従業員を守るためにも、新しく従業員を採用する際は反社チェックを行いましょう。
④資金調達と上場審査前
反社チェックのベストなタイミングとして、資金調達と上場審査前が挙げられます。
会社が事業を行うために必要な資金を調達(資金調達)する際、調達先が反社だった場合は罰則や行政指導を受ける可能性があります。
反社から資金調達してしまうと、弱みを握られて脅迫や詐欺などのトラブルに巻き込まれる恐れがあるため、反社チェックは欠かせません。
また、新規上場の際には「反社との関わりが無いことを示す確認書」の提出が義務付けられています。確認書に記載するべき情報を収集するために、反社チェックは重要です。
確認書に記載するべき情報は以下のようになっております。
- 企業や子会社の役員
- 上位株主
- 取引先企業
上記の内容から、資金調達と上場審査前に反社チェックを行うようにしましょう。
取引先が反社だった場合の対処方法とは？
反社とのトラブルを避けるためにも、取引先が反社と関係していた時の対処法を知っておくことも重要です。
もし、取引先が反社だと判明した場合、契約の解除と損害賠償の請求を行うべきです。
契約書に「反社と関わっていた場合は契約を解除する」と記載していた場合は、文面に従い契約の解除を行うことができます。
また、契約書に記載していない場合でも反社であること自体が債務不履行になるため、上記と同じく契約の解除や損害賠償の請求が可能です。
ただし、反社に契約の解除を通告した場合、反社から脅迫や暴力行使といった報復を受ける場合がありますので、警察と連携して対応すると安心できるでしょう。
契約の解除の通告を行う場合は、報復の可能性もあるため、以下のように穏便に通告しておくのがベストです。
- 「反社だから取引を中止します」✖
- 「警察からの指導により取引を中止せざるを得ません」〇
言い回しを変えるだけで穏便に契約解除が行える場合があると覚えておきましょう。
反社の早期発見のためにRoboRoboコンプライアンスチェックを利用しよう！
反社チェックツールを検討しているのであれば、RoboRoboコンプライアンスチェックの利用がおすすめです。
RoboRoboコンプライアンスチェックを導入している企業は4000社以上となっており、継続率も高くなっています。
とはいえ、具体的な特徴や強みなどが知りたい方も多いはずです。この章ではRoboRoboコンプライアンスチェックの以下2つの強みをご紹介します。
- インターネットの情報を一括検索・登録ができる！
- 従業員の業務負荷ができる
上記の内容からRoboRoboコンプライアンスチェックの導入を検討してみてください。
①インターネットの情報を一括検索・登録ができる！
RoboRoboコンプライアンスチェックでは、インターネットの情報を一括検索・登録ができる点が強みです。
以下3つの情報を一括で検索でき、より信ぴょう性の高い情報を得られます。
- 企業の基本情報と風評情報を確認する
- 法人登記を確認する
- 新聞記事のデータベース
また、一括検索で収集した情報を関連性の高い情報かどうかをAIで判別し、データの登録もできます。
反社チェックツールの中には、風評情報を取り扱っていないものや情報の更新頻度が遅いものがありますが、RoboRoboコンプライアンスチェックでは風評情報に対応しており、更新頻度も速いです。
信ぴょう性の高い情報によって、質のよい反社チェックが実現できるでしょう。
反社チェックツールの導入を考えている方は、RoboRoboコンプライアンスチェックの導入を検討してみてください。
②従業員の業務負荷を軽減できる！
RoboRoboコンプライアンスチェックを導入することで、従業員の業務負荷を軽減できます。
理由は、インターネットの情報を一括検索できるからです。一括検索することで、情報を探す作業や必要な情報と不必要な情報を見極める作業などを素早く正確に行えます。
収集した情報は全て登録されているため、専門調査会社や警察に依頼する際の書類として使用することも可能です。
反社チェックを担当している従業員は反社チェック以外の主要業務があることが多いため、RoboRoboコンプライアンスチェックを導入すれば反社チェックと主要業務の両立が可能となるでしょう。
従業員が行う反社チェックの業務負荷軽減のためにもRoboRoboコンプライアンスチェックを導入しましょう。
反社チェックを行う上での注意点とは？
前章ではおすすめ反社チェックツールとしてRoboRoboコンプライアンスチェックを紹介しました。
ここまで読んでくれた方の中には、反社チェックを行う上で注意点が気になるという方がいるのではないでしょうか。
反社チェックを行う際、以下2つの注意点を押さえておくべきです。
- 反社チェックは定期的に行う
- 反社チェックツールに頼り切らない
あらかじめ注意点を押さえておけば、契約後に反社との取引が発覚するといったトラブルを防げます。以下で紹介する内容をぜひ参考にしてみてください。
①反社チェックを定期的に行う
反社チェックは定期的に行う必要があります。理由は、取引先が反社チェックの後に反社と関わりを持ってしまう場合があるからです。
取引後に反社との関わりが発覚してしまった場合、断りづらくなり金銭トラブルの被害にあう可能性が考えられます。
このような事態を防ぐためにも、反社チェックツールを導入して反社チェックを「半年に1度」、「年に1度」と定期的に行えるようにしましょう。
②反社チェックツールに頼り切らない
反社チェックツールに頼り切らないように注意しましょう。
あまりにも頼りすぎてしまうと、チェック漏れが生じてしまい知らない間に反社と繋がりを持ってしまう可能性があります。
例えば、反社チェックツールだと同姓同名の場合は反社かどうかの曖判断が難しい傾向にあります。そのような場合は、人間が判断する方が正確です。
反社チェックツールは便利ですが、人間の手を加えてダブルチェックを行うことで、より正確に確認ができるようになるでしょう。
まとめ
反社チェックの方法や必要性、反社チェックのタイミングや注意点などを紹介してきました。
反社チェックは、自社の企業価値と従業員を守るためにも必要不可欠な項目です。
反社チェック効率的に行いたい場合は、反社チェックツールとしてRoboRoboコンプライアンスチェックの導入を検討してはいかがでしょうか。
