自社のコンプライアンスを整えるために「反社チェックの基準を知って質の高い調査を行いたい」と感じている方は多いでしょう。
この記事では、反社チェックの基準となる公的機関の指針やガイドラインを紹介します。
その上で、基準に沿った質の高い調査を行う方法やチェック後の対応についても解説していきます。
「担当者が変わると反社チェックの精度が下がってしまう」「調査後はどうしたらいいかわからない」という悩みを抱えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
なお、手軽に反社チェックの精度を高めたいなら反社チェックツールの導入が役立ちます。
ツールで自動化することで担当者が変わっても、同じ基準・精度でチェックできるからです。
ちなみに『Roboroboコンプライアンスチェック』なら、1回の検索でネット記事と新聞記事を同時に調査でき、AIが危険度を3段階で判定します。
反社チェックの精度・効率アップを目指したい方はぜひ導入を検討してください。
目次
反社チェックの基準を把握・理解すべき理由
以下3つの理由から反社チェックの基準を把握し、理解しておくべきです。
- 反社チェックを実施している証明になる
- 反社チェックの精度が上がる
- 反社会的勢力を遠ざける効果がある
反社チェックを実施している証明になる
自社において反社チェックの基準を定めておくと、反社チェックを行っている証明やアピールになります。
独自の基準をもっているのであれば、反社チェックを行っていると考えるのが自然だからです。
企業イメージ・評価のアップにもつながるので反社チェックの基準を設け、それを開示しておくことが重要です。
企業イメージの向上を目指したい場合には、反社チェックにも力を入れていきましょう。
反社チェックの精度が上がる
反社チェックの基準を決めると、反社チェックの精度が高まります。
基準を設けることで担当者による質のばらつきを抑えやすくなるからです。
また、調査をただ行うだけでなく調査結果の活用・調査後の対応が明確になることによっても精度が高まります。
ただチェックを行うだけでなくその結果をしっかり活かせるようになるので、反社チェックの形骸化を防止できます。
反社チェックは精度を高めれば高めるほどリスクが下がり、反社チェックを行う価値が高まるのです。
せっかく反社チェックを行うなら基準を設けて精度を高めていきましょう。
反社会的勢力を遠ざける効果がある
反社チェックの基準をもっていることを示すだけで、反社会的勢力が近づきにくくなります。
「反社会的勢力を排除する仕組みがある企業」という印象を与えられるからです。
基準を設定することで反社会的勢力との関わりを未然に防げるのです。
反社チェック後に反社会的勢力だと判明して関わりを避けるより、最初から近づかないようにしておくほうが、手間がなくより安全なのは言うまでもありません。
自社の安全を守りたいのであれば、反社チェックの基準を作成しておきましょう。
反社チェックの基準
反社チェックの基準は法律や憲法のように「必ず従わなければいけない」という決まりはありません。
しかし、基準を設けることのメリットは大きく、社会貢献の視点から考えても基準を設けて厳格に反社チェックを行うべきです。
公的な反社チェックの基準として以下3つが挙げられます。
自社の基準を作成する参考としてください。
- 政府指針による反社チェックの基準
- 各都道府県による反社チェックの基準
- 金融庁のガイドラインによる反社チェックの基準
政府指針による反社チェックの基準
政府は「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」(参照:法務省)を2007年に発表しています。
この指針の内容は以下3点に集約されます。
- 反社会的勢力との関係をもたないことを宣言する
- 平素より企業全体で反社会的勢力を近づけないよう努力する
- 有事の際には刑事事件化も躊躇わずに行動する
まず、反社会的勢力との関係をもたないことを社内外に公表することを勧めています。
公表することで反社会的勢力が近づきにくくなり、自社防衛につながるからです。
また、反社会的勢力は素性を隠して近づいてくることが多いため、経営者はもちろん組織全体で警戒することが重要だと述べられています。
具体的には、反社会的勢力に関する情報を集めたデータベースを構築する方法が挙げられています。
データベースによる反社チェックについては以下の記事を参考にしてください。
そのほか、実際に反社会的勢力と関係をもってしまった場合には、迅速に関係を断つように勧めています。
刑事事件になる可能性もありますが、臆せず立ち向かうことが重要です。
反社会的勢力に対して強い姿勢を示すためです。
各都道府県による反社チェックの基準
各都道府県も反社チェックの基準を公表しています。
ここでは一例として東京都が定めている「東京都暴力団排除条例」(参照:警視庁)を紹介します。
「東京都暴力団排除条例」は「恐れない」「金を出さない」「利用しない」の3つが基本方針になっているのが特徴です。
そのほか、都民の努力義務や違反時の罰則についても定められています。
金融庁のガイドラインによる反社チェックの基準
金融庁のガイドラインでは、以下3つについて言及されています。
- 反社会的勢力との関わりを未然に防ぐこと
- 反社チェック後の対応
- 反社会的勢力との取引の中止
関わりを未然に防ぐ方法としては、排除条項の導入・データベースの構築・反社チェックの強化が挙げられています。
また、反社チェック後には頻度を見直したりデータベースを強化したりなど、体制の強化を促しているのが特徴です。
さらに、反社会的勢力であると判明した場合には、速やかに取引を中止し、可能であれば渡してしまった資金の回収にも努めるように記されています。
必要に応じて警察などにも相談しながら、反社会的勢力への資金援助やマネーロンダリングを防ぐことを勧めています。
反社チェックの基準を踏まえた上で実施すべきこと
反社チェックの基準を踏まえた上で、実際にすべきことは以下2つです。
- 反社会的勢力排除の条項を定める
- 反社チェックの精度を高める
反社会的勢力排除の条項を定める
まずは反社会的勢力排除の条項を定めましょう。
「反社会的勢力とはかかわらない」という自社の姿勢を社内外に示すのです。
条項を定めることで反社会的勢力が近づきにくくし、取引をしてしまった際にも取引中止をしやすい状態にできます。
反社会的勢力排除の条項を定めるべき理由や定める際のポイントについては、以下の記事を参考にしてください。
反社チェックの精度を高める
基準を達成するためにも反社チェックの精度を高めて、反社会的勢力との関わりを阻止できる体制をつくっていきましょう。
反社チェックの精度を高めたい場合には、複数の調査方法を組み合わせるのがおすすめです。
複数の方法を組み合わせることで取りこぼしを防ぎ、かつ、調査にかかるコストを最小限におさえられます。
反社チェックの主な方法として、以下3つが挙げられます。
3つの方法を上から順番に行うことでコストをおさえつつ、質の高い調査が可能です。
- ①自社調査
- ②調査会社に依頼
- ③専門家に相談
①自社調査
自社調査はその名の通り、自社にて反社チェックを行うことです。
具体的な方法としては、ネット検索・データベース検索・ツールがあります。
それぞれの方法の特性は以下の通りです。
ネット検索 | データベース検索 | ツール |
・費用がかからない | ・より深い情報を得られる | ・コストパフォーマンスが高い ・手軽に調査できる ・担当者が代わっても質を担保できる |
・手間がかかる ・人件費がかかる ・担当者によって質のばらつきがでやすい |
・使用できるデータベースがないこともある ・費用がかかるケースもある |
・ツールによっては費用が高いこともある |
手軽に質の高い反社チェックをしたいのであれば、ツールの利用がおすすめです。
ちなみに『Roboroboコンプライアンスチェック』なら、ネット検索と比較して98%も作業時間を短縮できます。
調べたい対象を一括登録するだけで、ネット記事と新聞記事を同時検索するので効率がよいのです。
調査結果もAIが自動判定して優先順位をつけて表示してくれるため、確認の手間も省けます。
社員が優先順位をつける必要がなくなり、誰が担当者になっても高いチェック精度を保てるのも魅力です。
1件あたり120円から調査できるのでコストパフォーマンスも高いです。
効率よく精度の高い反社チェックをしたい方は導入を検討してみてください。
②調査会社に依頼
ツールなどで自社調査した結果、疑いがあるものについては専門の調査会社に依頼してさらに詳しく反社チェックをしていきましょう。
その際には、現地調査や内偵調査を行ってくれる調査会社に依頼してください。
ツールやネット検索による調査しか行わない調査会社もあります。
自社調査をしたことが無駄にならないよう、現地調査や内偵調査を扱っているかを事前に確認しましょう。
自社調査で依頼する件数を絞り込むことでコスト削減につながります。
調査会社への依頼(アウトソーシング)について詳しく知りたい場合には、以下の記事もご覧ください。
③専門家に相談
調査会社による調査において、危険性が高いと判断されたものについては警察や弁護士に相談しましょう。
反社会的勢力は不当請求をすることに慣れており、専門家の介入なしでは丸め込まれてしまう可能性があるからです。
まずは弁護士に相談して適切な対処方法について指示を仰いでください。
弁護士が代理人として手続きを行うことを知らせる「受任通知」を内容証明郵便で送るなどの対策も有効です。
法律の専門家である弁護士が介入したことを知れば、反社会的勢力も身を引かざるを得なくなるでしょう。
トラブルに発展してしまった場合には、警察にも相談をして解決していくようにしてください。
本記事では主な3つの方法を紹介しましたが「反社チェックが必要な理由や具体的な方法」では、他の方法も網羅して解説していますので、あわせてご確認ください。
反社チェック後の対応方法
反社チェックはただ行うだけでなく、チェック後の対応も大切です。
チェックを終えたら、以下3つの対応をしていきましょう。
- 調査結果は保管する
- 定期的にチェックを行う
- 危険だと判断したら取引を中止する
調査結果は保管する
反社チェックの結果は必ず保管するようにしてください。
結果を保管しておけば反社チェックを行っている事実を残せるからです。
調査の有無も判別がつきやすくなりますし、取引の中止を申し出る際の材料にもなります。
せっかくチェックを行うのであれば、結果を保管して役立てていきましょう。
定期的にチェックを行う
反社チェックは1度実施したら終わりではありません。
同じ取引先についても定期的にチェックをするようにしてください。
反社会的勢力とのつながりはいつできてもおかしくないからです。
繰り返し反社チェックをすることで、反社会的勢力と関わらないようにしていきましょう。
しかし、定期的にチェックをすると、反社チェックに時間やコストがかかりすぎてしまうことがあります。
時間やコストの削減にはツールの活用が役立ちます。
ちなみに『Roboroboコンプライアンスチェック』なら、1件あたり120円から反社チェックが可能です。
多くの取引先や従業員を定期的に繰り返しチェックしてもコストを最小限に抑えられます。
また、ネット記事と新聞記事を一括検索でき、調査対象を登録した後は待つだけなので作業時間も大幅に短縮できます。
コスト削減だけでなく反社チェックの効率化を目指したい場合にもおすすめです。
危険だと判断したら取引を中止する
調査の結果、反社会的勢力であると判明したら速やかに取引を中止してください。
従業員が反社会的勢力である場合には、解雇しましょう。
中止を申し出る際には「弊社の都合で」「弊社の基準で」といった一般的な文言を使うのがポイントです。
契約書に「反社会的勢力排除条項」が盛り込まれていないと、取引の中止や解雇が難しくなります。
政府方針などの基準を参考にしながら条項をあらかじめ盛り込んでおきましょう。
FAQ
最後に、反社チェックの基準についてよくある質問3つにお答えします。
- 反社チェックの基準にはどんなものがある?
- 反社チェックの基準に沿うためにするべきことは?
- 反社チェックを行った後の対応は?
それでは、詳しく見ていきましょう。
反社チェックの基準にはどんなものがある?
反社チェックの基準は主に以下3つがあります。
- 政府指針による基準
- 各都道府県による基準
- 金融庁のガイドラインによる基準
政府指針は、社会から反社会的勢力を排除していくために企業がするべきことがまとめられています。
幅広い内容があるので、反社チェックの基準をざっくりと確認する際にはとくに参考になるでしょう。
各都道府県による基準はそれぞれ異なりますが、東京都の場合には都民の責任や罰則について定められているのが特徴です。
罰則が定められているケースが多いので、自社のある都道府県の基準も忘れずに確認しておきましょう。
金融庁のガイドラインでは、反社会的勢力への資金提供やマネーロンダリング(資金洗浄)を防ぐという視点が盛り込まれています。
マネーロンダリングとは、脱税や詐欺などの違法行為によって得た資金の出どころを曖昧にする行為のことです。
企業との取引に資金を使うことで、違法行為による資金であることを隠すのです。
金融機関向けに作られている基準なので、自社が金融機関の場合にはチェックしておくようにしましょう。
それでは、詳しく見ていきましょう。
反社チェックの基準に沿うためにするべきことは?
基準に沿うためには、以下2つの対応が必要です。
- 反社会的勢力排除の条項を盛り込む
- 反社チェックの精度を高める
反社会的勢力排除の条項は、簡単に言うと「私たちは反社会的勢力との関わりをもちません」という宣言のことです。
契約書にこの条項を定めておくことで、相手が反社会的勢力だった場合でもスムーズに契約を解消できるのです。
条項について詳しく知りたい場合には以下の記事を参考にしてください。
また、反社チェックの精度を高めて、反社会的勢力との関わってしまうリスクをなるべく低くすることも忘れず行いましょう。
「ツールなどによる自社調査→調査会社への依頼→専門家に相談」といった流れで反社チェックを行うのがおすすめです。
精度を高めつつもコストを最小限におさえられるからです。
反社チェックツールについて知りたい方は以下の記事もご覧ください。
それでは、詳しく見ていきましょう。
反社チェックを行った後の対応は?
反社チェックを行った後は、以下3つについても取り組んでいきましょう。
- 危険だと判断したら取引を中止する
- 調査結果を保管する
- 定期的にチェックを行う
調査した結果、反社会的勢力である、あるいは反社会的勢力とつながりがある可能性が高い場合には取引を中止しましょう。
関係をすぐに断ち、被害を最小限におさえるためです。
契約書に反社会的勢力排除の条項を明記しておけば、取引の中止がスムーズにできます。
また、チェックの結果を保管した上で定期的にチェックを行うようにしてください。
チェックをしている証拠を残しつつ、契約中に反社会的勢力とのつながりができてしまった際に迅速に気づけるようにしておくのです。
チェック結果の保管や定期的なチェックにはツールが役立ちます。
ツールでまとめて調査しておけば結果が一箇所に集まるので管理が容易だからです。
また、ツールは反社チェックの時間を大幅に削減でき、かつ、低コストで運用できるので繰り返しチェックをしても予算を圧迫しません。
『Roboroboコンプライアンスチェック』なら、ネット記事と新聞記事の両方を一括で調査でき、結果もまとめて管理できます。
AIによる自動判別機能もあり、調査結果が優先順位付けされて表示されるため時間がなくとも結果確認に手間がかかりません。
コストパフォーマンスも高く、ネット記事と新聞記事の一括調査なら1件120円から可能です。
「反社チェックを気軽に行いたい」「コストをおさえたい」という方は、導入をご検討ください。
まとめ
反社チェックの基準について紹介しました。
反社チェックには必ず守るべき基準はなく、そのほとんどが努力義務とされています。
そのため、複数の基準を参考にしながら自社の方針とすり合わせた上で独自の基準を設ける必要があります。
そして、反社会的勢力排除の条項を契約書に盛り込み、反社チェックの精度を高めて関係を遮断できる環境をつくるのです。
環境整備に手軽さを求めるなら、一括検索ができてコスパが高いツールの活用がおすすめです。
ツールによっては無料トライアルを実施しており、使用感を確かめてから料金プランに加入できます。
「ツールってどんな感じなんだろう」「使ってみてから導入を検討したい」という場合には、無料トライアルのあるツールを試してみるとよいでしょう。
『Roboroboコンプライアンスチェック』の無料トライアル
『Roboroboコンプライアンスチェック』なら、無料トライアルにて10件分の調査を行えます。
実際の取引先を調べつつ使用感を確認できます。
無料トライアル終了後の自動アップグレードはありません。
料金プランへの加入手続きをしなければ料金は発生しないので安心です。
氏名やメールアドレスなどの情報を入力して申し込むだけで、簡単に無料トライアルを利用できます。
無料トライアルについてや操作方法などでわからないことがあっても、スタッフのサポートを受けられるので初めてでも大丈夫です。